金本監督初のサヨナラ!2番江越が機能
「阪神3-2広島」(8日、甲子園球場)
阪神・金本監督はサヨナラ勝利の興奮冷めやらぬ記者会見場で、試合前の決断を明かした。
「きのう勝ってうまくいった中で(スタメンを変えるのは)勇気がいったけど、目先のことにこだわらず、コーチも賛成してくれて、それで勝てて良かった。結構悩んだよ」
開幕戦から4カード12試合、捕手以外不動だった野手スタメンを初めていじった。
悩んだすえに横田に代えた「2番・江越」が機能した。2点先制された直後、初回に反撃の一発を左翼席に放った背番号25を満面の笑みで出迎えた。
「西岡を2番にしようか悩んだ。くしくも2番と7番の打点というね。面白い形で終わってしまったけど」
先発投手は右腕の横山だけにスイッチの西岡を2番に入れる選択肢もあったが、指揮官の勝負勘がさえ、7番に残した背番号7が最後は勝負を決めた。
高山-横田とのフレッシュな1、2番コンビが新チームの象徴でもあったが、前夜巨人戦で途中出場から本塁打を放った江越に甲子園開幕戦でチャンスを与えた。
「江越をいいときに使ってあげたい思いがあった。これも競争ですから。高山を含めてどんどん競争してレベルを上げてほしい」
巨人が敗れ、首位に立ったことは会見場で知らされた。
「あ、そうなんですか…。まったく、そこらへんは何も考えてもいないな。サヨナラ?自分が打ったときと同じくらいうれしいよ」
金本監督は試合後のファンを見渡し、勝利の余韻を少しだけ楽しんだ。「最後の最後でドラマチックでしたね」。そう締めて会見場を後にした。