江越3連発!神話や!一発打てば8連勝
「阪神3-2広島」(8日、甲子園球場)
期待に応えた。「2番・中堅」で今季初めて先発出場。待ちに待った出番で、阪神・江越が甲子園の夜空にアーチをかけた。「少し崩されたのですが、うまく失投を捉えられました。今日は今シーズン初めてスタメンで使ってもらえたので、いつも以上に集中力を高めて打席に入りました」。納得した表情で3号ソロを振り返った。
2点の先制を許した直後の初回の攻撃だ。カウント1-1から横山の真ん中に抜けた127キロフォークをフルスイング。迷いなく振り抜いた打球は左翼席へと吸い込まれた。
守備から途中出場した3日・DeNA戦(横浜)と7日・巨人戦(東京ドーム)の本塁打に続く3打席連続弾。新人の高山や横田の若手が台頭した今季、さらなる飛躍が期待された2年目の江越だったが、開幕の時点ではレギュラー争いから追いやられただけに、猛烈に存在をアピールする3発だった。
1年前の昨季、4月7日・DeNA戦で聖地デビューを果たし、初安打と失策を記録。「覚えていないですね」と振り返るほど当時は無我夢中だった。
2年目を迎えた今年、何か伸びた点はあるかと問われても「特に変わっていないです」と謙虚な姿勢を崩すことはない。「頑張ってやっていくだけです」。まだ道半ばだと自覚するからこそ、前だけを見て戦っている。
事実、三回以降の3打席は無安打に終わっただけに「タイミングの取り方が悪い。貪欲に2本、3本と打てるように練習していきたい」。期待に応えてくれた江越に、金本監督は「横田もずっといい仕事をしてくれたんですけど、江越をいいときに使ってあげたい思いがあった。これも競争ですから。高山を含めてどんどん競争してレベルを上げてほしい」と願った。
「開幕スタメンがレギュラー獲得というわけではない。秋口まで競争は続く」と指揮官。定位置の椅子をめぐる争いはまだまだ終わりそうにない。本塁打を打てば8戦8勝。不敗神話も継続させた江越が、もっとチームを盛り上げる。