虎の今秋ドラフト補強ポイント3本柱
阪神が今秋ドラフトの補強ポイントとして、(1)即戦力右腕(2)左打ちの遊撃手(3)高校生左腕の3部門を優先課題に挙げていることが13日、分かった。チームは開幕から好発進したが、「エース・藤浪のライバル」、「ポスト鳥谷」、「能見の後継者」と目される選手がいないのが現状。今年のアマ球界には上記3部門で逸材が多く、今後の成長度やチーム状況を加味しながら絞り込みを進めていく。
金本阪神の超変革をサポートするために-。チームの屋台骨を支える今年のドラフト戦略が明らかになった。球団幹部が「補強ポイントはそのあたりになってくるんじゃないか」と語った3つの柱。それは5年、10年先を見据えた補強戦略にも合致してくる。
チームは好スタートを切ったが、エース・藤浪とライバル関係を築けるような同世代の右腕は頭角を現していない。鳥谷の後継者として、走攻守三拍子そろった左打ちの内野手も皆無だ。
投手陣の年齢構成に目を向ければ、最も若い左投手は22歳の横山。開幕から岩貞が先発ローテに入って好投を続けているが、次代のエース候補育成が必要になってくる。
ただ今年のアマ球界は、補強ポイントに合致する選手が豊作。即戦力右腕では創価大・田中を筆頭に、田中のチームメートでもある池田、桜美林大の佐々木など実力を備えた好素材が多い。
遊撃手では、12日に阪神のスカウト陣が6人態勢で日大・京田の動きをチェックした。中京学院大・吉川は和田SAが視察した岐阜リーグ開幕戦で4打数4安打と大暴れした。
高校生左腕も総合力で抜きんでる履正社・寺島、150キロを計測した大阪桐蔭・高山らを筆頭に好投手が多数。同幹部も「いずれの部門にもいい選手が多いというのは聞いている」と明かす。
昨年も左打ちの内野手、次代のエース候補は補強ポイントだったが、今年の候補と比較し見送った経緯もある。現時点で即戦力右腕が最上位と見られるが今後のチーム状況や候補の成長を見ながら、優先順位を検討する。