金本監督決めた!ドリスが新八回の男

 阪神・金本知憲監督(48)がラファエル・ドリス投手(28)の1軍初昇格を決めたことが18日、分かった。この日、打撃で精彩を欠くマット・ヘイグ内野手(30)の出場選手登録を抹消。甲子園でヤクルト3連戦の初戦に臨む19日にドリスを出場選手登録し、不振の福原に代わるセットアッパーとして起用する方針だ。マテオとのWストッパーとして、もう1人のドミニカンが「新・八回の男」を担う。

 2軍遠征地、広島へ向かう14時25分発のぞみの車中に陽気なドミニカンの姿はなかった。この日、打撃低調なヘイグの出場選手登録が抹消され、代わって19日にドリスが1軍に昇格することが決まった。チームは前カード中日戦で今季初の3連敗。開幕以来のBクラス転落はその原因があまりにも明確なだけに、前夜早急に打開策の一手が打たれた。

 2戦連続のサヨナラ敗戦で浮き彫りになったセットアッパー問題。守護神マテオにつなぐ福原の低調で中継ぎの弱点を露呈した。金本監督は前日の試合後「本調子じゃないね。役割が変わるかも…」と、投手キャプテンの配置転換に言及。39歳の不振が尾を引けば、シーズン序盤とはいえ致命傷になりかねない。

 香田投手コーチはこの日「(配置転換は)まだ聞いていない。福原は勝ちパターンで投げないといけない投手」と話したが、勝利の方程式が崩壊した危機でパズルの組み直しが図られ、2軍で好調な助っ人右腕が「新・八回の男」として招集されることになった。

 キャンプからそのポテンシャルを高く評価されながら「外国人枠」に泣き、開幕を2軍で迎えたドリスにいよいよ出番が巡ってくる。ウエスタン・リーグでは抑えを担い、7試合で1勝1セーブ。防御率1・59と安定し、3月25日の広島戦(由宇)からは6試合連続で無失点に抑えた。イニングまたぎも危なげなくこなしている。

 150キロ台の直球にスライダー、シンカーを交え、決め球は自信を持ってコントロールする宝刀フォーク。ウエスタンでは11回1/3で9奪三振と火消しの資質も十分なだけに、今後セットアッパーとして存在感が際立てば、マテオにとって代わる可能性も秘める。

 2月の沖縄キャンプからラテン気質でチームに溶け込み、現在も掛布2軍監督が「彼のおかげでチームが明るくなっているよ」と、そのアゲアゲなハートに◎。福留の左太もも裏負傷、高山の右肘故障が重なり、名古屋でのよもやの失速が一層重苦しく感じられたが、快活なドリスの昇格が不穏な風向きを一変させるかもしれない。

 甲子園で仕切り直しとなるヤクルト戦は、八回からドミニカンのダブルストッパーが控える。2軍で牙を研いできたドリスがブルペンの救世主になる。

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