金本監督ブチっ 江越を“懲罰交代”

 「阪神1-11巨人」(27日、甲子園球場)

 阪神は、屈辱的な敗戦で勝率5割に逆戻りだ。投手陣が甲子園の巨人戦では9年ぶりの2桁失点と打ち込まれ、攻撃陣も球団ワーストタイの1試合5併殺。金本知憲監督(48)は、精彩を欠いた江越大賀外野手(23)を五回の守りから“懲罰交代”させ、試合後「一番、恥ずかしい情けない試合」と語気を強めた。虎よ、意地をみせろ。第3戦こそ必ず勝て!!

 お金を払って見たくない伝統の一戦。少なくとも猛虎党にはそう映ったに違いない。悪天候でグラウンド整備を要し、試合開始が30分遅れた。黒土に白砂が混じり、まだらになった内野、そして雨水を含んだ外野の天然芝は確かに今季最悪のコンディションだった。

 試合後、金本監督は言った。「条件は一緒だから」。10点を追う八回無死一塁。代打北條が放った三遊間のゴロを坂本は逆シングルで好捕し、二塁へジャンプスロー。悪条件を感じさせない好守で併殺を完成させた。無失策で田口の完投をアシストしたGと3失策で凡戦に伏したT。虎将は観客席に向け、ざんげするしかなかった。

 「一番恥ずかしい試合だね、きょうは…。ファンには申し訳ない。今季一番情けない試合だった。これじゃ、ファンに何を言われても仕方ないし…。そういう選手を送り出している、俺の責任」

 これまで言葉で叱咤(しった)し、名指しで怒りの矛先を向けることはあったが、この夜は監督就任後初めて懲罰を辞さなかった。

 「ああいう守備、暴投があってね…。ある程度は目をつむってチャンスをあげているけど、競争ですから。3番を打たせているわけですから。タイミングが合わないときは合わないものだけど、合わないからすみません、ではね」

 やり玉にあがったのは江越だ。0-2の四回無死一塁。村田の中堅への飛球をグラブに当てながら落球(記録は二塁打)し、さらにゴメスの失策で1死満塁とされると、今度は長野の中前打を本塁へ悪送球。要らぬ失点を招いた。そして、指揮官の怒りを買ったのはその直後。四回1死の攻撃で見逃しの3球三振。最後は内角直球に手も足も出ず、指揮官は迷わず五回の守備からベンチへ下げた。

 球団ワーストタイ5併殺の拙攻には「それは結果。そこがどうこうじゃない」ととがめなかったが、江越に代わりチャンスが巡った横田が2併殺すると、この逸機にも手厳しかった。

 「明日は横田にチャンス?あの打撃で?同じことを繰り返している。練習の打撃がまったく試合で出ない。きょう本人に聞いたら悪い原因は分かっていると言っていたけど、分かっているなら工夫、実行しないと。レギュラー?若手でレギュラーは誰もいない」

 勝ちながら再建すると就任時に公約した。

 「何と言われようと育てようと言っているんだから。期待と我慢の繰り返しだけど、そこできょうみたいなミスが出ると、脱落していきますよ」

 金本監督には目前のG倒以上にこだわりたい不動の信念がある。

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