金本監督 鬼門突破へ「俺が俺が」指令
「中日4-2阪神」(3日、ナゴヤドーム)
勝利へのキーワードは「俺が俺が」だ!阪神は好機であと一打が出ず敗れ、対中日4連敗、ナゴヤドームでは昨季から6連敗となった。大和、北條を1、2番に置く打線組み替えが実らなかった金本知憲監督(48)は、得点圏での勝負強い打撃をナインに改めて要求。鬼門突破へ、次こそお前が決めろ!
一発逆転の願いも届かない。2点差を追った九回、2死一、三塁の好機を作ったが、ゴメスが二ゴロに倒れてゲームセット。ビシエドのバットは封じても、流れを変えるきっかけには至らない。金本監督は、2得点に終わった結果を嘆いた。
「(ビシエドは無安打に抑えたが)まあね、まあ、相変わらず打てないわね。そこだと思うけどね。先発から3点取ってないからね、ここ何試合も」
思うようにいかなかった敗戦。手は打っていた。2度目の対戦となった左腕・ジョーダンに対し、今季初めて1、2番に大和と北條を起用。狩野も初めてスタメンに名を連ねた。鳥谷と福留以外は右打者を並べたが、初回の暴投と四回の原口の右犠飛による2点止まり。そこが苦しい。
「惜しい当たりもあったけど、結果的に入ってないから、点が入ってないわけだから」
あと1本が出ない。五回1死一、二塁で見逃し三振に倒れるなど、ジョーダンに3三振だった福留は「そういうの(九回の安打)は関係ない。タイミング(は合っていた)とかではない。やっぱり俺が打たなきゃ。申し訳ない」と振り返った。4番の責任感から来る福留の気持ちは、金本監督がチーム全体に求めるものにも通じる。
「俺が俺が、でいってほしいけどね。こういう時はね。突破口を開くのも俺が開く、と。俺が俺が、でいかないと。俺が俺が、でつないでいくというね。得点圏にはランナーがいくんだけどね。そこでの勝負根性というかね、いつも言うけどバッターの価値だから」
俺が打つ。俺が決める。信頼して送り出しているからこそ、そんな気持ちで打席に立って欲しい。これでナゴヤドームでは今季4戦4敗。チームとしては昨年9月6日から6連敗となった。
金本監督は「まあ、一つ勝てばダダッといくんだろうけど」と話す。どこか漂う重い空気。負の連鎖を断ち切るためにもきっかけが欲しい。「誰かがきっかけっていうのを作っていかないと」。いつまでも負けっ放しではいられない。