横山が聖地1勝!先輩石崎とつかんだ
「阪神3-2中日」(18日、甲子園球場)
先輩を信じて腕を振った。阪神・横山雄哉投手が5回1/3を3安打1失点で自身2連勝。「悪い流れが続いていたので僕が切ろうと、強い気持ちを持っていった」。チームに沈滞ムードがまん延する中、先発として最低限の役割を果たした。
デビュー戦だった昨年5月21日・巨人戦以来2度目の甲子園での登板。これまでとは違う心境でマウンドに立った。藤川に練習中と、食堂で向かいの席に座った時の2度、声を掛けられていたからだった。
「今日は中継ぎがいないのに、球児さんは僕にずっと『投手はいるから大丈夫。後ろは任せろ』と言ってくれた。心強かった。いけるところまでいこうと思った」
序盤の3イニングは1安打。四回に同点を許した。だが、直後の四回に勝ち越すと、五回は三者凡退。打線が引き寄せた流れは手放さなかった。
六回1死一、二塁で降板となった後は、先輩が助けてくれた。2番手は新日鉄住金鹿島の先輩・石崎が1回2/3を無失点。最後は藤川が約束通り、試合を締めくくった。
「僕がテレビで見ていた頃の球児さんは、ずっと抑えで投げていた。今日、出てくる瞬間は鳥肌が立った。球場が盛り上がっていたし、(抑えは)偉大な投手が投げる場所だと感じた」
山形中央2年時の2010年に、春夏連続で出場した甲子園はともに初戦敗退だった。尊敬する先輩とのリレーでつかんだ“甲子園初勝利”。プロ初勝利と遜色ないぐらい思い出深い1勝となった。