福留が雄叫び決勝打!阪神が最下位脱出ターン&延長戦今季初勝利

 「ヤクルト2-4阪神」(13日、神宮球場)

 2-2の延長十一回、阪神の福留孝介外野手(39)が左中間へ2点適時二塁打を放ち、熱戦に終止符を打った。一回は10戦連続安打となる二塁打、五回は右翼席へ自身35試合ぶりとなる4号ソロ。チーム単独トップの7度目の猛打賞をマーク。チームは今季延長戦初勝利。2連勝で、前半戦最下位を脱出した。上位浮上へ、後半戦は元気な39歳を中心に巻き返す。

 珍しく我を忘れた。延長の熱戦に終止符を打つ決勝打。荒々しく両手をたたいた福留はさらに口を大きく広げ、雄叫びを上げた。

 「ベンチで全員が前に出て、ガッツポーズしていたので。ついつい、つられました。いいところで(打順が)回ってきて、打てたんでよかったです」

 勝負師が舌なめずりする場面は2-2の延長十一回に訪れた。2死二、三塁。カウント2-2からスライダーを強振した。打球は中堅手の頭上を悠々と越え、フェンス直撃。チームトップの今季7度目の猛打賞で、前半戦最下位脱出に導いた。

 「みんなが作ってくれたチャンスだったから。ピッチャーも頑張っていたし。食らいつこうと思って、抜けてくれてよかった。勝って終われるのは後半戦に入る気持ちが違う」

 39歳の体にムチを打ち、6月12日・日本ハム戦(札幌ドーム)から23試合連続スタメン。それでも「どのチームも疲れている。そんなことは言ってられない」と言い訳しない。

 初回に右中間二塁打を放つと、五回には5月26日ヤクルト戦(神宮)以来となる4号ソロ。会心の一撃を右翼席へ突き刺し、「あまりにも久しぶりすぎて、こんなんだったかな」と余韻に浸りながら、ダイヤモンドを一周した。これぞ、4番の仕事。期待通りの活躍に、金本監督はまたまた最敬礼だ。

 「去年の後半からかな。孝介が試合を決めまくっていたのは…。今年もこの時期からは(特に)やってくれるんじゃないかな。あそこで決めるのが孝介」

 若いチームの中で、存在感が際立つ。日米通算18年目。これまで数え切れないほどの修羅場をくぐってきた。ヤンキースとマイナー契約を結んだ渡米5年目には愛着のある外野を追われた。「今日から、ファーストを守ってくれ」。首脳陣の非情な通告も二つ返事で快諾した。そこに揺るぎない信念がある。

 「野球選手はゲームに出てナンボ。自分がアピールする場所がない以上、探さないといけない。自分の先も、なくなってしまうし」

 球宴休みを挟んで、後半戦も4番がチームの中心だ。「この休みを自分たちの前半戦を見つめる時間に使って、後半戦に巻き返したい」。日米通算2000安打の金字塔を打ち立てたメモリアルシーズン。このままでは終わらない。

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