阪神・藤浪、剛さんのために勝つ “マリナーズ・岩隈投法”へフォーム改造

 西岡先輩へ、勇姿を届ける!22日・広島戦(マツダ)に先発する阪神・藤浪晋太郎投手(22)が21日、甲子園で行われた投手指名練習に参加。前日20日に左足アキレス腱を断裂し、長期離脱が確実となった西岡の分までカバーする決意を口にした。また、シーズン中では異例ともいえる投球フォーム変更を敢行。“マリナーズ・岩隈風”の新投法で後半戦初戦に臨む。

 前夜の衝撃的なシーンは藤浪の目に焼き付いていた。大阪桐蔭の先輩を襲った突然の悲劇。西岡の長期離脱にショックを受けながらも、若きエースは心を奮い立たせた。

 「剛さんも後半戦好調でしたし、普段から声を掛けてもらったりしているので、チームにとっても、自分にとってもマイナスだと思います。でも、くよくよしていられない。その分までカバーできるピッチングができればと思います」

 ルーキーイヤーから西岡の経験に裏付けされたプレーに尊敬のまなざしを向けていた。試合中も絶妙のタイミングで声を掛けてもらい、時に叱咤(しった)激励を受けてきた。

 「気を使って間を取ってもらうのはありがたい。自分はハッパを掛けてもらったり、厳しい言葉もありましたけど、すごく助けてもらっていた。いなくなるのは寂しいです…」

 西岡は左足アキレス腱を断裂し、今季中の復帰は絶望的。先輩の無念は連敗ストップで晴らすしかない。反攻への準備は万全だ。この日のキャッチボールでは、マリナーズ・岩隈そっくりの新投法を披露した。球宴を経て、自らの投球フォームを大胆に修正。過去3年を振り返っても、こうしたシーズン中の変更は極めて異例だ。

 「バランスですね。いろんな人にいろいろ聞いて、考えてやっています。見た目は分からないですけど」

 本人も“岩隈風”を否定せず、ポイントを3つ挙げた。

 (1)セットポジションへの入り方

 (2)足の上げ方

 (3)フィニッシュの形

 新投法の評判は上々だ。20日のブルペン投球を見守った金村投手コーチは「明日見たら違いが分かると思うよ。すごく良くなっている」と太鼓判を押された。

 前半戦は4勝5敗。8日・広島戦では初回の失点が金本監督の怒りを買い、161球の懲罰続投を強いられた。指揮官からは後半戦の「全勝指令」を受けている。もちろん、藤浪も同じ心意気だ。

 「勝つか負けるかは運もあると思う。負けないピッチングをしてチームの勝ちにつながる投球をしたいです」

 もう負けられない。危機的状況に陥ったチームを藤浪が救う。

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