スーパールーキー高山100安打!初代ミスタータイガース生誕100年飾った

 「阪神8-1中日」(14日、京セラドーム大阪)

 黄金ルーキーが偉大なる先輩の記念日を彩った。初代ミスタータイガース・藤村富美男氏の生誕100年を記念した永久欠番デーで、阪神・高山俊外野手(23)が4号3ランを含む3安打猛打賞。01年の赤星以来6人目となる球団新人100安打を突破し、今季6度目の3連勝を導いた。

 101安打目は豪快に決めた。5点リードの五回1死一、二塁。山井のシュートを逆らわず左方向へ。「いったかなと思いました」と感触は上々だ。高山が一発を放てば、3勝1分けで負け知らず。今季4号で今季6度目の3連勝を決定づけた。

 「追加点を取りたい場面だったので、細かいことは考えず食らいつこうと思いました。何とかしてランナーをかえしたいと思っていたので、いい結果になって良かったです」

 7月30日・中日戦(甲子園)以来、プロ初の3ラン、逆方向も初めてだ。お立ち台では「あります、学生のころに」と笑わせたが、プロ初安打をマークした舞台で、成長の跡を刻む放物線を描いた。

 節目の安打は高山らしい一打だ。四回1死一塁。同じドラフト1位・小笠原の139キロをたたき、一、二塁間を破った。球足の速い二塁打で01年の赤星以来、球団史上6人目の新人100安打に到達。さらに七回2死では又吉の149キロを中前へ。今季10度目の猛打賞で坪井の球団新人最多11回まであと1。巨人・長嶋茂雄のプロ野球記録の14回も視界に捉えた。

 「高山君だけ、抜けているな」

 11年3月。大阪桐蔭の西谷監督は思わずうなった。センバツを控えた日大三高と練習試合を実施。試合後、東日本大震災の影響で練習不足気味の日大三高ナインへ、異例の打ち込みの場を提供した。大阪桐蔭高グラウンドで、誰よりもまばゆい輝きを放っていたのが高山だ。

 「監督もそう言っていましたね。その試合は自己最速も出ましたし、調子が良かったので覚えています。高山さんにはすごくいい当たりをされましたね」

 先発した藤浪の記憶も鮮明だ。当時から、高山の打撃センスはずば抜けていたという。

 とにかくのみ込みが早い。逆方向への打ち方も早出練習で金本監督から教わったばかり。「ちょっとずつやっていこうかなという矢先ですごく良い軌道で見せてくれて。さすがセンスを感じる」と絶賛された。

 この日は藤村富美男氏の生誕100年。帽子に永久欠番10を刺しゅうしてプレーした。試合前にはセレモニーが行われ、スクリーンに流れる初代ミスタータイガースの勇姿を目に焼き付けた。「縁か分からないですけど、伝統あるチームはそういう先輩がおられたから。そういう試合で勝てて良かったです」。得点圏打率・397はリーグトップ。背番号9が次代のミスタータイガースを襲名する可能性は十分にある。超変革元年。スーパールーキーが猛虎の未来を明るく照らす。

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