金本監督「情けない」 天敵ジョンソンに6連敗、対広島16敗目
「阪神0-5広島」(16日、京セラドーム大阪)
またも苦手左腕に屈した。阪神は打線が振るわず、わずか4安打で零封負け。広島先発のジョンソンには昨季から勝ちなしの6連敗。今季広島戦は6勝16敗と大きく負けが込み、金本知憲監督(48)は「情けない話よね、ほんまに」と表情を曇らせた。連勝も3でストップ。もうこれ以上、鯉に負けられない。第2戦こそ意地をみせろ。
3連勝中の勢いも生かせない。最後までゼロが並んだ無残な完封負け。満員のドームに響いたのは、黄色ではなく赤色の大歓声だった。これで対広島戦は6勝16敗。「情けない話よね、ほんまに」。首位のチームに借金「10」。金本監督の表情に悔しさがにじんだ。
「(ジョンソンには)完璧にやられたよね。(向こうの調子は)カットボールがいいようには見えたけど。ストレートもそこそこ走ってたし」
またもジョンソンを打ち崩せない。ボールの力もあり、制球も良かった左腕相手に結果的に7回を2安打。唯一の得点機だった五回2死一、二塁では、代打・原口が二ゴロに倒れて無得点に。六回と七回も無安打と沈黙。白星を献上する結果となってしまった。
片岡打撃コーチは「こういう試合展開は、うちが先に先取点を取らないと。いつもジョンソンには楽な展開で投げさせてしまっている」と振り返った。左腕の状態は良かったものの、それだけに欲しかった先制点。攻略への手応えもあっただけに悔やまれた。
9日の前回対戦(マツダ)では、敗れたものの6回で130球を投げさせた上に9安打を記録。試合後には、金本監督は「対ジョンソンで言えば上がり目はあったかなと思う」と手応えを口にしたが、これで左腕に今季0勝3敗。さらに昨年を含めると通算9戦6敗で対戦打率も・208と抑え込まれている形だ。
もちろん、打てないことだけが敗因ではない。この日5失点を喫した守りでは、面白いように走られて4盗塁される結果に。これで今季広島に許した盗塁数は「26」に。いくつもの負の数字が並ぶ中、それでもまだ試合は続く。勝つためにやるしかない。
「いつも言うようにその気持ちというか『気』っていろいろな気があるから。やり返すという気持ちとか絶対勝つという気とかそこからだから、いつも始まりは。それをどうプレーに出すかだから」と金本監督。17日の対戦もチケットは前売り完売。阪神ファンの思いに応えるような戦いが見たい。