虎キラー新井にまた打たれた…矢野コーチ「プロとして恥ずかしい」
「阪神2-7広島」(17日、京セラドーム大阪)
阪神が逆転負けを喫し、5位へと転落した。これで広島には15年ぶりのシーズン17敗目だ。七回には2番手で登板した島本が代打・新井にソロを被弾。新井には今季対戦打率・344、4本塁打、21打点と打ち込まれている。元虎戦士の虎キラーを封じない限り、鯉の勢いは止められない。
悪夢のような光景が繰り返された。またしても同じ打者に打たれてしまった。前夜16日は「4番・新井」に右中間席への14号ソロを含む2安打1犠飛で3打点。この日は「代打・新井」に左越え15号ソロを献上。金本阪神が広島に対して、6勝17敗と大きく負け越している元凶の一つとなってしまっている。
右腕の藤浪が先発ということで天敵はベンチスタートだった。しかし、七回から左腕の島本が登板すると、1死から代打で登場。低めに投じた129キロスライダーを左翼席ギリギリに運ばれた。直球、変化球を駆使した島本だったが打ち取ることはできず、ファウルで粘られた。最終的にカウント1-2からの7球目を被弾した。
今季打率・319の新井だが、阪神戦に限っては61打数21安打で打率・344と跳ね上がる。さらに4本塁打はカード別最多で21打点もヤクルト戦と並ぶ最多タイの数字。阪神投手陣は元チームメートに憎らしいほど打たれている。
矢野作戦兼バッテリーコーチは「同じようにやられているというのはプロとして恥ずかしい」と険しい表情。もちろん、ミーティングでも時間をかけて対策を練っているが「それでも打たれているというのはプロとして言い訳できない。何とかしていかないととは思うけど、言い訳はないです」と厳しい現実を受け入れるしかない。
香田投手コーチは「この投手がきたらこうする、ということを考えて打席に入っているのではないか」と新井を分析する。「こっちはそうさせないピッチングをしていかないといけない」と自軍の投手陣に対戦の中での工夫を求めた。
広島戦は9月にあと2試合残されている。「このままではもちろん終われない」とは矢野コーチ。「相手にとって嫌なことをしたいけど、なかなかもっていけていないのが現状。そういうところをもう一回考え直して、やっていきたい」と雪辱を誓う。今季の借りは今季中に返す。失敗を糧にして、残り少ない対戦ではプロとしての意地を見せる。
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