中谷、初3番弾!初G戦弾! 金本監督の先発起用に一発で応えた

 「巨人6-3阪神」(19日、東京ドーム)

 虎の未来を明るく照らす一撃も、勝利を導くことはできなかった。プロ初の3番に抜てきされた阪神・中谷将大外野手(23)が2点を追う五回に同点3号2ラン。宿敵に傾いていた流れを一振りで引き寄せたが、痛恨の3連敗。泣き顔は見飽きた。心の底からの笑顔を見せてくれ。

 鮮やかな放物線が黄色く染まる左翼スタンドへ突き刺さる。中谷がプロ入り初の3番スタメン起用に応えた。一時同点となった一発は、敗北を喫したゲームの中で次戦へつながるかすかな光。外野の定位置を狙う若虎が猛アピールだ。

 「同じことを繰り返していたので、なんとか前に飛ばそうと思って打席に入りました」

 巨人の先発・田口とは今季5打数4安打と好相性で、17日・広島戦に続くスタメン抜てき。だが1、2打席はいずれも変化球を捉え切れず、連続で空振り三振を喫していた。「低めを振らされないように、ゾーンを上げて打ちにいきました」。反省を生かすことができた。

 1-3の五回1死一塁。左腕が投じた138キロ直球は、懐に食い込んでくるクロスファイア。軸回転で回る体に両腕が絡み、ボールをバットに乗せた。8月3日・DeNA戦(横浜)以来、巨人戦初本塁打となる3号2ラン。金本監督は「少ないチャンスというか。彼自身が、そうやってあそこで打てるわけだから」と、先発起用に満点の一発で応えた愛弟子を褒め称えた。

 「自分のことをしっかりやるだけです」

 昨年1月。93年生まれの同級生・江越の阪神入団も、中谷は平常心を貫いた。しかし、高いポテンシャルを誇る背番号25は4月早々にプロデビュー。一方、高卒5年目の背番号60は鳴尾浜で奮闘していた。

 お互いの地元が九州ということもあり、プライベートでは同じ時間を過ごすことが多かった2人。だが、白球を追いかける場所は鳴尾浜と甲子園。近いようで遠かった。「刺激になります」。徐々に語気が強まっていった。

 昨年、2軍打撃コーチを務めていた浜中打撃コーチは「(江越とは)刺激し合う仲だから。(スタメンの)チャンスだったし、気合が入ってたよね」と、この日の一発を称賛した。3連敗と沈むチームの中で、し烈な競争は繰り広げられている。次こそは、勝ちにつながるホームランを。がむしゃらに戦う熱い虎戦士たちの姿を、ファンは待ち望んでいる。

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