金本監督、若虎に喝「結果が出ないとチャンスはなくなっていく」
「巨人3-0阪神」(20日、東京ドーム)
若手主体の阪神打線が、巨人の大竹寛の前に手も足も出ず、零封負けを喫した。試合後、金本知憲監督(48)は打席で消極的だった若手に対し、「結果が出ないと、チャンスはなくなっていく」と一喝した。2打席連続見逃し三振の陽川尚将内野手(25)には2軍降格を通達。がむしゃらに、貪欲にレギュラーを奪いにいく若虎よ、出てこい!
寂しさが残った。4連敗となった敗戦の結果にではなく、内容に対してだ。同じような形で三振を喫し、ベンチに戻る姿は見たくない。消極的に映った若虎の姿勢。金本監督が厳しく言い放った。
「(見逃し三振が多かったことを問われて)考えられないね、ほとんど若い選手が。いつも言ってるけど、若いから使ってもらえるとかじゃなしに、どんどん結果が出ないと、チャンスはなくなっていくんだから」
ゴメスを外し、スタメンにはルーキー3人を含めて福留以外の選手が20代という布陣。だからこそ前向きな姿勢が見たかったが…。結果は大竹寛の前に3安打無得点で計10三振を記録。そのうち5つが見逃し三振だった。
ただチャンスを与え続けるわけではない。この日、右腕の大竹寛相手でも陽川を三塁に。「ボールの見極めとか、低めを前みたいに振らなくなったという上がり目の部分も確かにあるからこそ」と、成長を感じていたからこその起用だったが、二回と五回に同じような見逃し三振を喫した。これでは厳しい。
「見逃し三振2つというのはちょっとね。1つめはボールくさかったけど。だんだんそういうのはチャンスがなくなっていくというのは、これはもう(当然)」と金本監督。守備でもミスがあり、試合後に陽川の2軍降格を決定した。
これで対巨人5連敗で、対戦成績は5勝12敗1分け。今季の勝ち越しが消滅。「やっぱり守備でも球際の集中力、打席でも最後の見極め、パーンとカットするとか。それも気持ち一つだと思う。(最後の)集中力とか、絶対見逃し三振だけはしないとか」。敗れても次につながるものが見たい。奮起を促し、期待をかけるからこその「喝」となった。