球児150キロ 甲子園沸かせた!八回炎の連続K斬り
「阪神3-5ヤクルト」(26日、甲子園球場)
懸命のリレーで回ってきたバトンだ。簡単に落とすわけにはいかない。一人の走者も許すことなく、11球の3人斬りで期待に応えた。阪神・藤川球児投手が、自身5試合ぶりとなったマウンドを無失点のピッチング。ロード明けの甲子園のスタンドから、拍手と歓声が注がれた。
「(3人で抑えたが)ずっと良くないので、甲子園に帰ってきて、ここからですね」
出番は2点を追う展開での八回だった。先頭の中村を2球続けた直球で一邪飛に打ち取り、続く上田にもオール直球勝負。最後は5球目の150キロで見逃し三振に。2死からの比屋根に対して、2球目で再び150キロを記録すると、4球目のフォークで空を切らせてフィニッシュだ。
前回、20日・巨人戦では、ギャレットにソロ弾を浴びて1回1失点。その試合を含めて、少しコンディションが万全ではなかったもようだが、23日からの横浜3連戦では打線が大量点を奪った展開もあり出番はなかった。中5日で迎えたこの日、150キロ超えの直球で健在を示した。
これで自身通算599試合目の登板となり、次のマウンドがプロ野球39人目となる600試合の節目となる。積み重ねてきた経験が武器であり、チームの中心となる立場。3位争いが激化する中、若手への期待も大きい。
「若いピッチャーがいいボールを投げてたので、まだまだいけますよ」と藤川。結果的に試合は敗れたが、前を向いた言葉に力がこもる。まだまだこれから。CS進出に向けて、右腕の力は欠かせないものだ。