狩野、代打弾 逆転CSへ頼もし八回3号ソロ

 「阪神2-5ヤクルト」(27日、甲子園球場)

 劣勢の展開でも最後まで諦めない。「初球から、しっかり準備できていたと思う」。阪神・狩野の技が光った3号ソロ。ほんの少しだけ、胸を張った。

 4点ビハインドで迎えた八回だ。松田の代打で登場。好投を続けていた石川の初球、内角低めに入った116キロスライダーに食らいついた。

 「狙った?ある程度」。リストを利かせ、しっかりと振り抜いた。打球は失速せず、バックスクリーン左横へ一直線。本塁打を確認してもスピードは緩めず、足早にダイヤモンドを1周した。

 代打アーチは7月20日・巨人戦(甲子園)以来、今季2本目。代打では打率・256ながら、打点は12。1打席に全精力をかけるため、「出たところで頑張るだけ」と力強く言い切る。

 試合前、片岡打撃コーチは「初球からしっかり振る準備をしてほしい」と打撃陣に要求していた。その期待に沿う活躍。逆転CSを目指すためにも、背番号99の勝負強さは不可欠だ。

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