高山、球団新人3位タイ54打点 守備では痛恨の後逸
「阪神2-3DeNA」(3日、甲子園球場)
真夏のような熱気の甲子園で、阪神・高山のバットが火を噴いた。0-0の四回1死二塁。先発・山口の147キロ外角直球を捉えると、打球は二遊間を抜けた。北條が先制のホームを駆け抜ける。偉大な先輩と肩を並べる、今季54打点目だ。
「1打席目はああいう(振り遅れた)感じのスイングになってしまったので。コンパクトに振っていった結果だと思います」
積み上げた打点は、80年の岡田彰布に並ぶ新人球団3位タイに。26日・ヤクルト戦以来、6試合ぶりの適時打に充実の表情がにじんだ。直球に力負けし、左飛に仕留められた初回の反省を生かした。
左翼の守備では悔いが残った。2-1の八回1死一、二塁。筒香の浅い飛球は、ややスタートが遅れた高山のグラブに収まることなく、目の前の芝で弾んだ。2者が生還し一気に逆転を許した。
中村外野守備走塁コーチは「必死にプレーしたことだから」とかばった。背番号9は走攻守すべてで成長を求められる。まだ、今季の終わりを告げる秋風は吹かない。