阪神・松田遼馬投手（２２）が１３日、甲子園で行われた全体練習に参加。ブルペン担当の金村投手コーチから示唆されている「勝利の方程式」入りへ、静かに闘志を燃やした。

　「やることは変わらないので、自分のボールを投げるだけです。勝っている場面はまた違うピッチングをしていかないといけない。投げる前に頭の整理をしっかりしたい」

　自らの右腕でつかんだ挑戦権だ。今季は２０試合に登板し、１勝０敗、防御率０・７２と安定感抜群。１５０キロ超の直球に加えてスライダー、さらに落差の大きいチェンジアップが投球に幅をもたらしている。松田本人も「自信はそんなにないですが、ゾーンだけは間違えないようにしてます」と手応えを明かす。

　今季途中から藤川がセットアッパーを務めているが、最近３試合で２度の救援失敗。この日までに金村コーチは「球児を楽なところで、というのは考えている」と一時的な配置転換を示唆していた。

　セットアッパー、そして将来の守護神襲名へ残り１１試合は来季への試金石となる。「まだシーズンは終わっていないので、最後まで準備していきたい」と松田。今季は春季キャンプ早々に故障離脱したが、きっちり巻き返した。シーズン最後は「八回の男」を勝ち取って締めくくる。