高山、進化の2戦連発 虎新人最多安打・坪井にあと2

 「広島1-4阪神」(22日、マツダスタジアム)

 今季133本目の快音は進化を証明するダメ押しの一発だった。2-0の八回無死一塁。阪神・高山がジャクソンの外角直球を強引に引っ張り込み、打球は右翼席最前列に吸い込まれた。2試合連続の8号2ラン。球団新人安打記録を持つ98年・坪井智哉の135安打へ、あと「2」に迫った。

 「カープとの最後の試合で、捉えることができて良かったです」

 今季、助っ人右腕からは5打数無安打と沈黙していた。この日は150キロ超の真っすぐに振り負けないようバットを短く持ち、集中力を最大限に高めて初球をフルスイング。四回1死は、先発・ジョンソンから技ありの左翼線二塁打も放った。

 積み上げてきた打点は「64」となり、球団記録を持つ徳網茂の69打点まであと「5」。13度の猛打賞は、プロ野球記録の58年・長嶋茂雄にあと1回と肉薄している。残り5試合で、偉大な先人たちを超えようとしている虎の黄金ルーキー。しかしその中で、遠く及ばない大きな壁があることも確かだ。

 四回の「H」ランプで、新人時代の福留が記録した131安打を上回った。それでも、試合後の高山は充実に満ちた笑顔を見せない。むしろ険しい表情で言葉を紡ぎ始めた。

 「超えている感じは全くないですね。1本1本の積み重ねだと思います。少しでも孝介(福留)さんに近づけるように、次の試合も頑張っていきます」

 中村外野守備走塁コーチが「孝介がいてくれることで本当に助かっている」と言うように、福留が課題の守備に対して常に目を光らせてくれている。厳しい言葉も、慰めの言葉も、今はただ受け止めて成長の糧にするしかない。目指すは「球界を代表する選手」だ。まだまだ、先は長い。

 北條、上本にも一発が飛び出し、チームでは5月26日・ヤクルト戦(神宮)以来の1試合3本塁打。金本監督も「振る力というか、速い球に負けないというのは大事」とうなずいた。その中で「3番・高山」は欠かせない。打率・280以上の存在感は、相手にとって脅威になっている。

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