高山135安打 坪井に並ぶ虎新人史上最多!残り2戦で歴史塗り替える

 「阪神4-3ヤクルト」(27日、甲子園球場)

 虎のゴールデンルーキーが球団史に名を刻んだ。阪神ドラフト1位・高山俊外野手(23)=明大=が、1点を追う七回2死一、二塁から、同点の中前適時打。98年の坪井智哉に並んで球団新人最多安打となる今季135安打目を放った。今季初の5連勝で4位浮上。残り2試合。7連勝で超変革元年を締めくくる。

 今季135本目の記念すべきヒットは高山らしい、好機で打った強烈な一撃だった。1-2の七回2死一、二塁。平井の外角直球を迷わず振り抜き、同点の中前適時打を放った。球団新人最多安打記録を持つ98年の坪井智哉に並ぶ節目のHランプ。聖地が歓喜に沸いた。

 「この甲子園で、たくさんのファンの前で打てたことが良かったです。『135』という数字は、一つの区切りだと思っていたので。坪井さんは…長く結果を残されましたし、僕も続けられるようにしていきたいです」

 縦ジマに袖を通し、鳴尾浜の独身寮・虎風荘に入寮してすぐ、高山にはどうしても行きたい場所があった。甲子園球場横の「ホテル夕立荘」。日大三高時代、甲子園に出場した際のチームの定宿だった。玄関ホールには、11年夏に全国優勝を果たした時の記念写真が飾られている。ほんのわずかな時間、青春時代の思い出に浸った。

 島田昭一オーナー(74)は、驚きを隠せなかったという。そして何より、訪ねてくれたことがうれしかった。

 「当時から均整の取れたいい体をしていてね。どんぶり飯も軽く平らげて、いい選手だと思っていました。阪神に決まった時はうれしかったですね。わざわざあいさつにも来てくれて…。今後の活躍を祈っています」

 懐かしい記憶をたどり、改めてプロで戦う決意を固めた。多くの人の支えがあるからこそ今、野球ができていることを再確認した。

 金本監督は、この日の一打に「(坪井を)抜くと思っていたから、特にない」と淡々。誰もがそのポテンシャルを認める逸材だ。残り2試合、まだまだ挑戦は終わらない。

 「チームの雰囲気もいいですし、全部勝つ気持ちでいきたいです」

 高山の言葉は、同世代の若虎の思いも代弁している。ルーキー4人が先発オーダーに名を連ね、今季初の5連勝をもぎ取った夜。「超変革」の大きな波が、秋風吹く聖地に押し寄せた。先頭を走る高山が、阪神の歴史を変えようとしている。

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