引退の阪神・福原「本当に幸せ」 能見、藤浪も涙

 「阪神6-0巨人」(1日、甲子園球場)

 今季限りでの現役引退を発表している阪神・福原忍投手(39)が、シーズン最終戦となる巨人戦で5-0の八回に登板。立岡を左飛に打ち取り、18年のプロ生活を締めくくった。試合後は引退セレモニーが行われ、あいさつに立った福原は「僕がプロで第1球を投げたのは、東京ドームの巨人戦でした。そしてきょう、この甲子園の伝統の一戦で最後の1球を投げることができ、本当に幸せです」と、感慨にひたった。

 福原は広陵高、東洋大を経て1998年度ドラフト3位で阪神に入団。通算595試合で83勝104敗29セーブの成績を残した。「18年間ユニホームを着れたのも、きょう甲子園に来てくれた両親、兄貴、高校、大学の監督、そしてつらい時も支えてくれた家族、野球をさせていただいたたくさんの方々のおかげだと感謝しています」と、家族や関係者への感謝の言葉を口にした。

 そして「この伝統の一戦がいつまでも伝統の一戦と呼ばれるよう、ジャイアンツファンのみなさま、そしていつも素晴らしい応援をしていただいたタイガースファンのみなさま、これからもたくさんの応援をよろしくお願いします」と、ファンに語りかけた。「伝統のあるタイガースのユニホームを着れたことを僕の誇りと思い、引退のあいさつと代えさせていただきます。18年間、本当にありがとうございました」と深々と頭を下げた。

 スピーチ終了後には、巨人・阿部、そしてチームメートの鳥谷、藤川、安藤の3人から花束を贈られた。また4人の子どもからも花束を贈られ、涙を浮かべた。

 そして一塁ベンチ前に並んだ監督、コーチ、選手たちとも握手をかわした。能見や藤浪、岩貞らも涙した。その後、グラウンドを1周し、ファンにもあいさつ。マウンドに集まったナインから胴上げされ、8回宙を舞った。

 最後は1人マウンドに残り四方八方へお辞儀。時折、顔を上げられず涙をぬぐうシーンも。大歓声と拍手で送り出された。

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