藤浪、侍ジャパン復帰 金本指令、大谷ら一流から「吸収してこないと」
野球日本代表「侍ジャパン」が11月に行うメキシコ代表、オランダ代表との強化試合のメンバーが18日、発表され、阪神からは藤浪晋太郎投手(22)が選ばれた。約1年半ぶりの代表復帰は一流の技を盗む絶好の機会だけに「時間があればいろいろ聞いてみたい」と意欲を示した。金本知憲監督(48)も、日本ハム・大谷ら一流投手から「何かいろいろ吸収してこないと」とミッションを与えた。
約1年半ぶりの代表復帰に、藤浪はニコリともしない。鳴尾浜での秋季練習後、キリリと表情を引き締めた。球界のスーパースターが集う大舞台。貴重な時間を生かし、超一流の技を盗むつもりだ。
「せっかく行くからにはいろいろ経験したいし、しっかり投げたい。日本を代表する選手が集まるので、時間があればいろいろ聞いてみたい。学べるチャンスはあると思う」
今季7勝11敗、防御率3・25。1年目から継続していた2桁勝利に届かず、悔しいシーズンを過ごした。だが最後の2試合で本来の姿を取り戻し、改めてポテンシャルの高さを示した格好だ。金本監督は「行くからには活躍してほしいし、それよりもチームとして、一回りも二回りもいい経験をして成長をしてほしい」と期待。さらに、日本ハム・大谷ら一流投手から学べ!とミッションを与えた。
「盗むなり、そういういいピッチャーからは何かいろいろ吸収してこないと。投げ方とか練習方法とか、野球に取り組む姿勢とかいっぱいあると思うし、そういう機会にしてほしい」
指揮官とのやり取りでも「一流ピッチャーのいろんな話を聞きたい」とどん欲な姿勢を示したという。過去にはオリックス・金子からチェンジアップ、ソフトバンク・武田からカーブなど、変化球の握りを教わった。今回も巨人・菅野ら親交のある投手が名前を連ね、刺激たっぷりの約1週間となりそうだ。
来年3月のWBCへ向けて、重要な試金石となる。過去の14年秋の日米野球、15年春の欧州選抜戦とは緊張感も違う。藤浪は「いいところで投げられるかどうか分からない」と自らの立ち位置も自覚。代表生き残りへ、最高のモチベーションでマウンドに上がる。
「もちろん、前に選ばれたときもそうですけど、それ以上にしっかり投げたいなという気持ちもある。自分の持っているものをすべて出しきることに尽きるかなと思います」
意気込みにも決意がにじみ出る。WBC出場は少年時代からのあこがれ。夢を追いつつ、代表経験を来シーズンへつなげる。