金本監督が煙幕!佐々木千隼?田中正義?「どっちかなぁ…」意中の恋人隠す

 「プロ野球ドラフト会議」(20日、グランドプリンスホテル新高輪)

 阪神は19日、都内でスカウト会議を開き、桜美林大の佐々木千隼投手(22)を1位指名することを最終確認した。1時間55分に及んだ会議の後、会見に応じた金本知憲監督(48)は1位指名選手を公表することなく、「決まっていないから言えない」と煙幕を張った。意中の「恋人」をひた隠しにして、運命の日に臨む。

 意中は動かない。1位指名は佐々木に決めている。だが、スカウト会議を終えた金本監督は笑みを浮かべながら、煙幕を張った。

 「どっちかなあ…(笑)」

 阪神は8月27日の拡大編成会議で1位指名を即戦力の2投手に絞った。桜美林大・佐々木と創価大・田中。甲乙つけがたいプラチナ右腕を最上位の照準に定めたが、この日の会議で「最終決定」は先送りされたという。

 「これがまだ全然なんですよ。1位指名?言えないというか、決まっていないから言えないだけで…。絞り込んだ?う~ん、何人か…。投手?でしょうね、おそらく…。直前まで悩む?悩むというか、皆で決めることですから、これは…。サプライズは?それはないでしょう。明日、また最終会議で…」

 何を聞かれても視線を定めることなく、どれだけ突っ込まれても核心に触れることなく、はぐらかした。

 昨年のドラフトは大方の予想を覆し、金本監督が強く希望した明大・高山を1位指名。ヤクルトと競合したが、交渉権獲得に成功した。この日は報道陣の質問をのらりくらりとかわしたが、会議で自身の希望、意向を伝えたかと問われると、これだけははっきりと言った。

 「これは本当に伝えていない。意見?ほとんど(言って)ないですよ。僕は黙って見ていましたから。聞いていましたから」

 出席したスカウト陣によると、確かにそれは事実のようで、口よりも耳を優先し、情報収集に徹したようだ。昨年同様、最終的には現場の長の意向が採用されるのか。高山が期待通りに活躍した「実績」を踏まえてそう向けられると、これにはちゃめっ気で返した。 「どうでしょう、それは…(笑)。僕が何も言わないから、面白くないでしょ。あなたたち(記者)にとって面白いというのは、僕にとってはマイナスだから(笑)」

 会見は終始、金本劇場だった。戦略をここまでひた隠しにするのは、それだけ逸材ぞろいの難しいドラフトだから。1位は佐々木で不動。あやふやな言葉に反し、ぶれることなく恋人を引き当てる。

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