横田 2安打2打点に金本監督も絶賛 罰走”回避”の殊勲打
「阪神紅白戦、白組7-7紅組」(1日、安芸市営球場)
阪神・横田慎太郎外野手(21)が1日、今キャンプ初めて行われた実戦形式の練習で結果を残した。白組の「6番・中堅」で紅白戦にフル出場。最終回の同点適時打を含む、2安打2打点の大活躍。勝負強さと死球を受けても「全然、大丈夫」と一塁へ走っていく姿勢を、金本監督も大絶賛した。
必死さが伝わる全力プレーで横田が久々に存在感を示した。最終回、1点ビハインドの1死一、三塁で迎えた第3打席。松田の直球を捉えた打球が右前に弾んだ。負けチームに科される罰走回避を決める同点適時打に、味方ナインは大いに盛り上がった。
「走りたくなかったし、こっちに来て初の実戦なので少しでも存在感を出さないと、という感じでした」と先輩をペナルティーから救った“殊勲打”を振り返った。金本監督は「すごいプレッシャーもあったと思うけど、いいところで執念と思い切りのよさを出してくれた」と称賛した。
四回2死一、二塁の第2打席は左腕の岩崎から適時打。外角変化球に体勢を崩されながらも最後は右手1本で中前に運んだ。両軍でただ1人となるマルチ安打を記録した。
二回の第1打席も横田らしかった。藤浪の速球が左手に直撃したが、痛がるそぶりは見せない。自らを鼓舞して一塁へ向かう姿に指揮官は「正直、ああいう選手は優先させたくなるわね。人間誰しもそうだと思うけど」と目を細めた。
3年目の今季は開幕スタメンに名を連ねながら出場38試合、打率・190に終わった。来季生き残りを懸けて今秋は攻守で懸命に課題克服に取り組む。この日も平野打撃コーチと約2時間の居残り練習に汗を流した。
「今日はよかったですけど、ずっと続けられるようにするにはもっと練習するしかない。何かをつかめるようにやっていきたい」
未完の大器は危機感を抱きながら、4年目の開花へ必死のアピールを続ける。