金本監督、来季ゴールデングラブ賞「3人予告」 セ・ワースト失策から巻き返す
「阪神秋季キャンプ」(9日、安芸)
守備でも巻き返しだ。阪神・金本知憲監督(48)が、来季、阪神からのゴールデングラブ選出に期待を寄せた。8日に発表された同賞では、4年ぶりに阪神からはゼロという結果に。今季はチームとしてもリーグワーストの97失策を記録しただけに、コーチ陣らと共に選手個々のレベルアップを促す。その先に栄誉が待っている。
前日に発表されたゴールデングラブ賞は、12年以来4年ぶりに阪神からの選出がなしという結果に。少し寂しい気もするが、だからといってうつむくことはない。金本監督は「そういう年があっても不思議じゃない」と話す。来季こそ誰かが選ばれるように、前向きに取り組むだけだ。
「これからそういう選手が出てくるように、守備担当の平田チーフコーチが鍛えてくれるでしょう。来年、3人ぐらい出てくるんじゃないかな、チーフの手腕によって(笑)」
笑みを浮かべながらの「3人予告」だったが、受賞者の有無は別にして、守備力の向上が必要不可欠なものであることに間違いはない。今季、阪神はリーグワーストの97失策を記録。減らせるミスは減らす。余計な失点を与えない。それが、チームにとっての一つの課題となっている。
久慈内野守備走塁コーチは「(受賞者ゼロは)残念だけど、今年はエラーが一番多いんだから」と振り返った上で、「(賞は)結果として後から付いてくる。若い子はみんなチャンスがある」と期待を寄せる。連日、特守などで若手を鍛える日々。しっかりとプランは練られている。
今秋季キャンプは、チームとして体作りがテーマ。それが春のキャンプにつながる。久慈コーチは「今は守備もやらせてるけど、体力強化というのが大きい。技術面は春になってから。北條も一段階、春に上げないと」と狙いを明かす。長いシーズンを戦い抜くために、今はまず徹底的に体をいじめることに主眼を置いている。
この日、個別練習で内野の特守に励んだ北條は「(賞は)もし取れたら最高。取れなかったらまだまだですがまず試合に出ること」と話し、外野の特守に取り組んだ高山も「今年は迷惑をかけた部分が大きかった。課題の一つだと思う」と力を込めた。まずは試合に出る。そのためにも守備力向上がそれぞれの課題となっている。
狙うはリーグ最下位からの巻き返し。勝利のための堅守が積み重なれば、栄えある賞も自然と近づいてくる。