西岡、3年連続減俸も感謝「契約していただいた」
阪神・西岡剛内野手(32)が1日、西宮市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1800万減の9000万円で更改した。7月20日・巨人戦(甲子園)で左アキレス腱を完全断裂し、今季出場は55試合止まり。現在も復帰のめどが立たない中、来季も契約してくれた球団と現役続行を後押ししてくれたファンに対し、感謝の言葉を繰り返した。
3年連続の減俸も感謝の2文字で受け入れた。西岡は「サインはしたというか、契約していただいたという言葉の方が正しい」と説明。「給料は正直見ていない。出されたものにハンコを押した」と提示額を確認することなく即サインした。
「今日この日を契約して迎えられるというのはアキレス腱を切った時には考えていなかった。感謝したい」
ようやく日常生活を支障なく送れるぐらいまで回復。この日も自らの足で歩いて会見場に姿を見せた。負傷直後は引退を覚悟したが、球団の配慮とファンの声が支えとなって、地道なリハビリを継続。まだ走ることはできないが、打撃練習は再開している。
負傷後に初めて車いすに乗ったが、さまざまな不自由を強いられて「日ごろ気付かなかったことがすごく分かった。いろいろ勉強になった」という。「当たり前の環境が当たり前でなかったことに気付かされた」と人生観も変わり、現役続行への思いを強くした。
復帰時期のめどは立っていない状況だが「あまり悲観的な感情にはなっていない。前を向いていますから。明るい記事にしてもらえたらうれしい」と素直な思いを報告。「感謝の気持ちを恩返しするのはグラウンド上での結果しかない。一日も早く復帰して、もっと明るい顔をして、皆さんの前に現れる日を待っていてほしい」と力強く誓った。
同時に「結果を残すようになれば、もっと調子に乗った言葉をどんどん発言してマスコミをにぎわしたい」と西岡節も健在。来季から背負う背番号「5」とともに、生まれ変わった姿を必ずファンの前で披露する。