福留、天才打者・前田智徳氏から金言「7、8割でやるのがちょうどいい」
阪神・福留孝介外野手(39)が15日、尊敬する天才打者から金言を授かった。宮崎市内のサンマリンスタジアムで名球会イベントが行われ、虎の主将が初参加。同じく名球会会員の元広島・前田智徳氏(45)から「まだまだできる」と太鼓判を押され「7、8割の力でやるくらいがちょうどいい」と助言された。偉大なスラッガーの言葉を胸に、不惑シーズンへと臨む。
偉大な打者からの金言に、心を躍らせた。福留が尊敬する孤高の天才・前田智徳。幾多の名プレーヤーたちがその実力を認めてきた天才打者から、40歳シーズンに臨む福留に対して助言が送られた。
「技術的な練習よりも、コンディションを整えるトレーニングをした方がいい。それで試合に臨めば、まだまだできる。7、8割でやるのがちょうどいい。10割でプレーするとケガしてしまう。その辺は頭を使ってね」
前田氏は現役時代、「求道者」と呼ばれるほどストイックに理想の打撃を追い求めた。アキレス腱断裂という大ケガに苦しみながらも、42歳シーズンまで現役を続け、2000安打を達成した。それだけに、今年40歳を迎える福留に対して、体のケアの重要性を唱えた。
先輩からの助言に福留は「いろいろ教えていただいたことを参考にしてやっていきたい」と感謝した。昨季日米通算2000安打を達成して名球会入りし、今回初めて名球会のイベントに参加。福留は「緊張しっぱなしだった」という。そんな姿に前田氏は「ここ(名球会)ではルーキー。(チームに)戻ったら大ベテランだけど」と笑いながら「いろんな刺激を受ければいい」と、球界のレジェンドがそろう独特の空気を楽しむよう促した。
この日行われた東西対抗戦では今年“初安打”をマーク。代打で登場し、ソフトバンク・工藤監督から痛烈な中前打を放った。昨季限りで引退した前広島・黒田氏との対戦も実現。フェンス手前まで打球を運んだが、右飛に倒れた。だが、孤高の天才打者は「強烈な打球だったよね。風がなかったら入ってたよ」と絶賛。順調な調整ぶりをうかがわせた。
「きょうはリラックスして楽しめた」と充実した表情で振り返った福留。野球教室では子どもたちに指導する傍ら、空き時間にはペアを組んだ前田氏と打撃理論を交わす場面も。“師匠”の数々の言葉を胸に、今季を戦い抜く。