虎空転…今季ワースト14三振 「速い球」打てずバンデンハークに力負け
「交流戦、ソフトバンク3-0阪神」(9日、ヤフオクドーム)
最終的には、4安打に封じられての今季3度目の完封負け。チャンスであと1本が出なかった結果に加え、バンデンハークに力で抑え込まれた内容の中に、はっきりと見えたものもある。阪神・金本監督が、改めてチームの課題を口にした。
「昔から、去年から言ってるけど、速い球をとらえきれない。それが一番じゃないですか」
初回は糸井が安打と二盗で無死二塁と好機を作ったものの、上本、高山、福留が3者連続三振。さらに3点を追った六回には、糸井と上本の連打で無死二、三塁に。1点でも返せば流れも変わるような展開だったが、高山が左飛、福留が見逃し三振、最後は原口が一飛に倒れた。右腕に圧倒され、屈した形となった。
チームとしては昨年6月18日のソフトバンク戦(甲子園)以来となる、今季ワーストの14三振。そのうち、高山、福留、原口で組んだクリーンアップの3人が、7三振で計12打数無安打に。4番の福留も屈辱の4三振を記録するなど、結果でも内容でも完敗だった。
片岡打撃コーチも「カーブというより、真っすぐをしっかりとらえきれない。真っすぐをとらえられないから、変化球が生きてくる。ずっと課題にしているところ」と振り返る。150キロを超える力強い直球を、いかにとらえられるか。昨年より、全体的にレベルアップしているのは間違いないが、改めて課題を突きつけられた敗戦となった。
首位・広島が勝利したこともあり、ゲーム差は「3」に広がった。とは言え、まだ順位を気にする段階ではない。力負けとなったこの夜を、選手個々がどう受け止め、生かしていくか。まだ道半ば。今後、厳しさを増してくるシーズンの戦いに向け、さらなるレベルアップが求められる。