94試合目で虎の自力V消滅 3点リードの九回に悪夢が…
「広島5-5阪神」(3日、マツダスタジアム)
阪神は4時間を超える延長の末、引き分けた。一時、4点のリードを奪ったが、守護神・ドリスが九回に3点差を追い付かれた。首位・広島との3連戦は1勝1敗、1分けで終了。今季94試合目にして、自力優勝の可能性が消滅した。
試合は序盤から阪神ペースだった。初回、福留が右中間を破る二塁打でチャンスメーク。得点圏に進むと、ロジャースだ。カウント2-1から4球目、外角低めのスライダーにバットを合わせた。打球は中前に抜け、二走・福留が懸命な走塁でホームに滑り込んだ。
この一打が呼び水となって、中谷が三塁線を破る左前打で二、三塁。さらに鳥谷が左前に2点適時打を放った。続く大和の二塁内野安打が、菊池の悪送球を誘って4点目。初回に大きなリードを奪った。四回にも2死から高山の右前打、上本の適時二塁打で追加点。効果的な得点で試合を優位に進めた。
投げては先発の岩田が粘投。初回に四球と連打で1失点、五回にも四球が絡んで失点したが、強気の投球で試合を作った。六回に1死一、三塁を招くと、桑原にスイッチ。エルドレッドを遊ゴロ併殺に打ち取り、このピンチを脱した。5回1/3を投げて4安打2失点。今季2勝目を手にしたかに見えたが、九回に同点に追い付かれた。
岩田は四回を投げ終えて、通算1000投球回に到達。プロ通算348人目で、球団では1000投球回が表彰された98年以降、湯舟、藪、伊藤敦、下柳、井川、福原、久保、能見、安藤、メッセンジャーに続く11人目の到達となった。
以降はマテオ、ドリスとつないだが、守護神が3点リードの九回、4本の安打を浴びて3失点。同点に追い付かれ、試合は振り出しに戻った。
今季6度目の延長戦に突入。十二回、1死から大山が右中間を破る三塁打でチャンスメークしたが、俊介が二ゴロ、代打・原口が二飛に倒れてあと1本が出なかった。
3連戦はいずれも1点を争う接戦となった。広島とは8勝8敗1分と五分の戦いが続く。チームは4日から京セラドーム大阪に場所を移し、ヤクルトとの3連戦を迎える。