球児「機能性発声障害」公表の渡瀬マキに熱投エール「今度は自分たちが頑張る」
阪神の藤川球児投手(37)が17日、「機能性発声障害」で声が出ず、歌えない状態であることを公表したLINDBERGのボーカル・渡瀬マキ(49)にエールを送った。右腕は同グループの代表曲「every little thing every precious thing」を登場曲に使用している。2007年にはテレビ収録で初対面。親交も深いだけに、特別な思いを明かした。
球場にメロディーが流れると、自然とファンの合唱が始まる。名前がアナウンスされるよりも前に、誰もがグラウンドに立つ選手を知る。いまも昔も、その光景は変わらない。藤川の登場曲で、代名詞にもなっている名曲。歌うLINDBERGのボーカル・渡瀬マキが11日に「機能性発声障害」を公表した。
「たくさんの人にこうね、感情を持たすというか応援するというか。そういうパワーのある仕事をされている方なので。力をもらっている方が今度は精いっぱい応援すること、回復を祈ってですね」
藤川は慎重に、言葉を選ぶように話し始めた。同グループの代表曲「every little thing-」。2005年のリーグ優勝時や、現在も登場曲として使用する。渡瀬はまだ、歌える状態ではないという。甲子園から背中を支えるように、あなたはゆっくり立ち上がる-のエールは響く。
05年は絶対的なリリーバーとして自己最多80試合に登板。長く守護神も務め、曲が流れるだけでみんなが勝利を確信した。夫人との思い出も詰まった一曲。マウンドに上がる藤川もまた「支えられた」と述懐する。だからこそ「頑張って」ではなく「頑張る」。必死になって投げる姿、生きる姿に思いを込める。
「自分もそうですけど、自分だけじゃなくて。妻もそうですし、たくさんの人が支えられているはずなので」
37歳の藤川は開幕からすでに6試合に登板。10日の広島戦(甲子園)では好救援で流れを作り、勝利投手にもなった。頑張る背中で無言のエールを。「支えられてきた方が今度は逆に応援して。自分たちが頑張るぞ、ということですね」。甲子園に曲が流れるたびにファンの大合唱が響く。支え、支えられて上がるマウンド。一球に込める思いを体現していく。
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