阪神・高橋 カーブ完全習得!新兵器制球抜群 8割以上がストライク
「阪神春季キャンプ」(25日、宜野座)
新たな武器を完全マスターした。阪神の高橋遥人投手(24)が25日、ブルペン投球で昨秋キャンプから習得を目指してきたカーブの制球力の高さを見せつけた。本人も新球の操り具合に手応え十分。自慢の直球との緩急差を武器に、2020年を“覚醒の年”とする。
着実な進歩が見て取れた。高橋がブルペンで投じた80球。2種類のカット、ツーシームなども交えていたが、割合が多かったのが直球とカーブだった。特に目立ったのが、昨秋キャンプから習得を目指してきたカーブの制球力の高さだ。
30球近くカーブを投じ、8割以上がストライク判定。その後に球速差のある直球がズドン!と決まると、周囲からは感嘆の声が上がった。「コントロールはだんだんよくなってきてますね。まだまだですけど、だいたいは(思ったところに)投げられるようになってきたかな」。緩急を生かすために習得を目指してきたが、ほぼ手の内に入れた。
こんなデータがある。昨季、高橋の全球種の空振り奪取率は10・8%。次位のガルシアが8・8%だけに、阪神先発陣の中では断トツといえる数値だ。一方で「僕ストレートでは空振りが取れないんです」と自覚するように、直球に限れば6・4%と一気に下がる。
「それは遥人の直球に振り負けないようにって、基本バッターが合わせて待つからですよ」と金村投手コーチは説明。「でもカーブがめちゃくちゃいい。あれだけ投げ込んで体に覚え込ませたからね。それに直球もシュート成分がなくなって、よくなっている」。投げ込みで手にした“新球”と直球の質の向上により、同コーチは全体的な空振り奪取率が、さらに上がるとみている。
昨季の先発投手で12球団トップの空振り率13・5%をマークしたのは、セ・リーグ投手三冠を手にし、今季から海を渡った巨人・山口(現ブルージェイズ)だ。カーブ完全習得を機に、高橋が一流投手の仲間入りを果たす。
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