「プロアマ交流戦、阪神１０－２大商大」（５日、鳴尾浜球場）

　阪神の育成ドラフト１位・小野寺暖外野手（２１）が５日、母校との対戦となったプロアマ交流戦・大商大戦（鳴尾浜）に出場し、２打数２安打１本塁打３打点。相手ベンチの富山監督に成長した姿を見せた。

　八回先頭で打席に入った小野寺が、２ストライクから左腕・井原の直球を強振。打球はバックスクリーンに一直線で突き刺さる豪快な“プロ初本塁打”となった。

　相手の一塁ベンチから「絶対に抑えろ」という声が飛ぶ中、先輩が結果で示した。「詰まっていたんですが、打った後でもこんなに飛ぶんだという感じでした」と感触をうれしそうに振り返る。九回１死二、三塁の第２打席でも２点中前適時打と好結果につなげた。

　キャンプ中の実戦で小野寺の活躍が新聞に載るたび、富山監督が連絡をくれた。目の前で奮闘した教え子の活躍に「成長が見られてうれしかった。阪神のユニホーム、似合ってるやないかってね」と終始笑顔だった。小野寺も「成長した姿を見せたいと言っていた中で打てて、とてもよかった」と納得の表情だ。

　矢野監督にも強烈なインパクトを残した。井上や遠藤ら高卒野手のオープン戦帯同が決まり、小野寺も負けていられない立場だ。「初めての甲子園の砂を早く踏んでみたい」－。一日も早く支配下登録を勝ち取ってみせる。