延期でも開幕投手は阪神・西 矢野監督の信頼不変「チームスローガンを一番体現」
阪神の矢野燿大監督(51)が10日、開幕投手に指名していた西勇輝投手(29)に、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期となった開幕戦でも、大役を任せることを明言した。現時点では仕切り直しの開幕日が未定で、調整が難しい中、信頼するエースに重要な一戦を託す。
開幕がいつになっても、相手がどこになっても、開幕投手変更は頭の片隅にもなかった。開幕延期が決まった翌日。矢野監督は「俺の中では変わりない」と話し、20年シーズンは西勇でスタートを切ることを明言した。
宜野座キャンプ第3クール中に早期通達したように、絶大な信頼がある。「先発(投手陣)は西が引っ張っていってくれるというのがウチとしては理想。チームスローガンを、先発投手の中で一番体現してくれているのも西なんで。自覚も練習の姿を見てもそうやし。西しかいない」。今年のスローガン「It’s 勝笑 Time!オレがヤル」を象徴する存在として、仕切り直しの開幕マウンドを託す。
矢野監督の言葉を伝え聞いた西勇は、気持ちを高揚させることもなく、普段通りの対応を見せた。関東遠征に帯同せず、甲子園室内練習場での練習を終えた後、「いつも通り。何かがあったからって感情が変わることはあまりないですね」。オリックス時代の18年以来、自身2年ぶり2度目の大役へ、万全の調整を約束した。
西勇は本来なら3月20日・ヤクルト戦(神宮)で開幕マウンドに上がる予定だった。だが、開幕まで2週間を切った段階での開幕延期が決定。心身ともに仕上げに入ってから、スケジュールの変更は難しい面があるのも事実だ。指揮官は「気持ちの準備、体の準備は難しいかなというのはある」と気遣った。
それでも西勇に動じる様子はない。「(開幕延期は)仕方ないこと。あとはちゃんと開催される日を待つだけかな」。現時点で調整に不安はない。あとは微調整のみ。仕切り直しの開幕が決まれば、気合を入れ直すだけだ。矢野監督の信頼には、結果で応える。
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