兵庫・豊岡市竹野でマリンスポーツ満喫(前編)

 「はさかり岩」に着いたところで小休止
 ミズクラゲが目の前に。刺すことはない
 ミズクラゲが目の前に。刺すことはない
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 兵庫県の日本海側、豊岡市竹野から日焼けした人たちが神戸の会社にやって来て「ジオカヌーをやれ」と迫ってきた。カヌーといえば以前、細い艇内に下半身を押し込み、海にひっくり返って起きあがるというドSな練習をやらされたものだ。二の足を踏んだが、こちらのカヌーは座るように乗るだけでひっくり返る練習もないという。ダイビングもできそうだし行ってみるか。まだまだ暑い中、竹野で楽しめるマリンスポーツをお届けする。

  ◇   ◇

 竹野の切浜海水浴場に立った。色とりどりのカヌーが並ぶ。ドSなカヌーだったらどうしようと気になっていたが一目見てその不安は消えた。

 手こぎボートをスリムにかつコンパクトにしたような感じ。下半身を狭い小さな穴に押し込むのではなく、乗るだけでいい。圧迫感も閉そく感もなくて助かった。ただでさえ人生に閉そくしているのだからこれ以上は勘弁してほしい。

 「ジオカヌー&スノーケルコース」という2時間コースに挑戦した。ジオカヌーとは「山陰海岸ジオパーク」を巡るカヌーのこと。「ジオパーク」とは…別項にしたので気になる人は読んでください。

 インストラクターが乗り方やパドルの使い方を教えてくれる。以前に乗ったカヌーは艇が直進するための安定をもたらすキールが付いておらず、まっすぐ進むだけでかなりの練習が必要だった。しかし、ジオカヌーはキールが付いていて簡単にまっすぐ進む。バランスが優れているのでひっくり返ることはほとんどないそうだ。おかげでその練習もしなくて済んだ。

 まずは県の天然記念物に指定されている「はさかり岩」へ。この岩は山から落ちてきたところ奇跡的に二枚の岩の間にはさまり、以来何百年も落ちないでいると言い伝えられている。「落ちない伝説」として受験生の間に広まり、人気なんだそうだ。近くの道路からは見おろすことしかできないが、海上からだと真下から見上げることができる。だから何なんだとツッコミが入りそうだが他人のツッコミなんて気にしていたらやってられないので気にしない。

 続いて清瀧洞門へ。

 訪れた日はべた凪(なぎ)で風や波の抵抗がなくすいすい進んだ。カヌーには1人乗りと2人乗りがある。一番速いのは息のあった男同士で、めちゃくちゃ速いのだそうだ。逆に息の合っていない夫婦だとかなり遅い。進み具合で2人の関係が世間にばれてしまうというファイナルデッドコースターのように恐ろしい乗り物でもある。

スノーケルも 清瀧洞門は岩山の内部のような感じ。陸から入ることはできない。内部は広がり、上はぽっかり開いていて空を見ることができた。以前は大人は入ってはいけない聖なる領域だったというのもうなずける。ここでカヌーを下りてスノーケル。暑い日差しでほてった体に海水が心地いい。マスク越しに見る海はとてもクリアで小魚が群れていた。

 指がしわしわになったところで再びカヌーに。浜に戻るとちょうど2時間がたっていた。

 ◆水着で日焼け防止は必須!!

 ジオカヌーをする際には水着など、ぬれてもいい服がオススメ。スノーケリングが付いたコースであればぜひとも着用を。皆が気持ちよく泳いでいるのに一人だけできない、ということになりかねない。まだまだ紫外線がきついので長袖長パンツ、帽子、サングラスといった日焼け防止グッズを持参したほうがいい。今回、参加したコースは2時間で料金は6000円。対象は小学校4年生以上。ほかにもコースあり。風速6メートル以上、波高1メートル以上の時は中止。要予約。問い合わせは「たけのスタイル推進協議会」まで(TEL0796・47・2020)ホームページアドレスはhttp://www.takeno-geocanoe.com/

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