多種多様な魅力絡み合う~マレーシア

 多民族の鮮やかな舞台衣装で演じるダンサーたち
 同一デザインの建物は2つまで。中央はペトロナス・ツインタワー=クアラルンプール市街地
2枚

 赤道の北側に位置するマレーシアは2014年を観光年と位置づけ、さらなる外国からの来訪者受け入れに取り組んでいる。マレー系、中国系、インド系らで構成される多民族国家。首都クアラルンプールから地方都市イポー、そして町並み自体が世界遺産のペナン島を巡り、文化、食事、人々の息吹を体感。「truly asia(真のアジア)」はまさに多種多様な魅力が絡み合っていた。

 マレーシアの首都クアラルンプールでは同じデザインの建物は2つまでで、それ以上は造ってはいけない。中心部はペトロナス・ツインタワーの周辺に違った形の高層ビルが並び、その風景が多民族国家の象徴のように目に映る。

 古くから開けた町並みと常に先を目指す国の息吹が混在する。人が集まり、お祭り好きな国民性だけに「マレーシアの人は渋滞が好き」と割り切って、混み具合を受け止めるのが一番。慣れてくると、繁華街を歩く際にも、車や人の流れに乗れてくるから不思議だ。

 クアラルンプールからマレー半島の西側を北上するマレー鉄道でイポー駅まで約2時間。乗車料金は35リムキッド(約1000円)。プラットホームは実際の車両の長さよりはるかに長く乗降の場所を間違えないように。駅舎は英国統治時代の雰囲気を醸しだし、ステーションホテルも付帯している。

 駅の外へ出れば、ちょうど午後の礼拝時と重なり、街頭マイクからコーランの抑揚音が聞こえてきた。中華、インド各料理のエッセンスとマレー地方の食材を融合させたグルメは種類、辛さだけでなく味の多彩さに感激。いい意味で「舌を巻く」とはこのことか。

 クアラルンプール市内の屋台街は道を挟んで、一方がマレー料理、もう片方が中華料理といった感じで軒を連ねる。円卓を囲み大人数でワイワイやりながら食事。日付が変わろうとする時間帯が最もにぎわい、ディナータイムは午前5時近くまで続くという。

 イポーではレストラン街の各店舗が独特の料理で競い合う。特産のもやしをふんだんに使い、鶏料理は唐辛子の実で調整しながら自分好みの味で堪能。デザートは、甘く仕立てた白豆腐やコーヒー豆の焙煎(ばいせん)法に工夫を凝らしたホワイトコーヒーなどが美味。アイスコーヒーは1杯、1・7リムキッドで約60円。

 ペナン島は海岸沿いの中華レストランで魚介料理のオンパレード。ホテル街のすぐ横には屋台街が構え、マレーシアの焼き鳥「サテー」を焼く煙のにおいに、別腹が誘われる。

旅最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング

    話題の写真ランキング

    リアルタイムランキング

    注目トピックス