UCCコーヒー博物館で焙煎体験~神戸
2014年5月23日
自分だけのオリジナルローストコーヒーをどうぞ!
参加者に炒り方を教える講師の藤本めぐみさん(中央)。左が中田容子さん、右が山下寿子さん
UCCコーヒー博物館(神戸市中央区)で焙煎(ばいせん)体験に挑戦した。焙煎とは生のコーヒー豆を炒(い)ること。日本で唯一のコーヒー専門の博物館だからこそできる日本で唯一の体験。およそ1時間で、自分だけのオリジナルローストができあがった。炒りたてのコーヒー豆は、めっちゃいい匂い!
生のコーヒー豆はやや緑っぽい。コーヒーの香りもまったくしない。言われなければ、これがコーヒー豆だとは分からなかっただろう。
この日の講師は藤本めぐみさん(28)。スラリとしたスタイルに人懐こい笑顔、はきはきした語り口が印象的だ。
炒る豆は5種類の中から選ぶ。ブラジル、モカ、マンデリン、キリマンジャロ、コロンビアだ。藤本さんが「ブラジルが日本では一番オーソドックスです」などと、それぞれの豆の特徴を説明してくれる。「コーヒー通ならマンデリン」というのでそれを選んだ。決して通ではないけれど。この日の参加者は8人。マンデリンが一番人気だった。
豆を炒り器に入れる。火から10~15センチほど離し、中華料理のように炒り器をふるのがコツだ。
藤本さんが「焦がさないように、煙がでないように、むらがでないように」などと注意点を参加者に呼びかける。「けっこう腕がしんどいですよ」と冒頭に説明してくれたように、10分もするときつくなってきた。
20分ほどするとパチパチと音がし始めた。豆の水分が飛び、皮がはじける音なのだそうだ。次第にコーヒー独特のあの香ばしいにおいが漂った。
隣のテーブルには兵庫県伊丹市から参加した主婦の山下寿子さんと中田容子さん。写真を撮らせてもらうと、「けっこう疲れるわねぇ」と言いながらもにこやかな表情。腕だけでなく、体全体を使って炒り器を巧みにふっていた。
炒り具合には主に8段階あり、最も浅いのがライトローストで色は黄色がかった小麦色。濃いのがイタリアンローストで真っ黒に近い。日本では中間のハイロースト、シティローストが好まれるという。焦げ茶色だ。同館の楠正暢館長は「テイスティングの際は浅く炒ります。いい豆ほど浅く炒ることで味が分かりますから」と話した。
20分ほどで豆は焦げ茶色に。めっちゃいい匂い。自分だけのオリジナルローストができあがった。