年間1億冊のノート~コクヨの工場見学
2014年6月27日
ラインを流れるできたてのキャンパスノート。3冊分がつながっている
丁寧に検品するコクヨの作業員
コクヨの工場「コクヨ工業滋賀」を見学できるというので行ってみた。場所は滋賀県愛荘町。コクヨといえば「Campusノートシリーズ」で子供の頃から親しんできたメーカーだ。すっかりオヤジになった今もコクヨのノートは手放せない。たまに100均製を使うけど。同工場はキャンパスノートを年間1億冊以上製造する国内最大級のノート工場。なじみのある製品が出来上がってくるのを見るのは、なんとなくうれしいものだった。
工場に通じるドアが開く。独特の機械音が耳に迫り、まさに工場といった広角的風景が目に飛び込み、インクっぽいにおいが鼻をついた。見学者から「すごいっ」という声が上がる。
案内役のアテンドさんに従って歩く。構内にはどっさり積まれたCampusノートの山がそこかしこにあった。1冊くらい持って帰っても分からんかな、というアホな考えがつい浮かぶ。ノートのそばには、トイレットペーパーを何百倍にもしたような巨大なロールペーパーが幾つもあった。これを基にノートが出来上がる。
ロール1つの重さは450キロ。長さは9キロ。工場全体で1日11本を使う。1本からノート4700冊が出来上がる。1日で5万1700冊。コクヨ工業滋賀は年間1億冊以上を作る国内最大級のノート工場。今、手にしているキャンパスノートもきっとこの工場で生まれたはず。そう思うと感激もひとしおで思わずノートを抱きしめ…るわけはない。
工場のラインに次々とできたてのキャンパスノートが流れていく。紫色っぽい表紙のものが目の前を流れる。かっこいい。あまり見たことない色だ。今度あれを買おう。
工場見学が終わると体験コーナー。コクヨノートの丈夫さを思い知った。ノートを広げてページ1枚を紙の強度を計る検査機に挟む。ノートの下に水が満タンに入った2リットルのペットボトルを次々とぶら下げていく。1本、2本では紙はたわみもしない。
6本=12キロになってようやく紙はゆがみ始めた。続けて7本、8本とぶら下げてついに10本目。スタッフが「次は20キロです。小学1年生の女子くらいの重さです。紙が破れたら大きな音がするので皆さん、そのつもりをしてください」と呼びかけた。
10本目をぶら下げたその瞬間、「パンッ!!」。紙が真っ二つに裂ける乾いた音が響いた。思わずのけぞる。参加者は「おおっ!」と声をあげた。所要時間90分はあっという間。大人気のため7、8月は予約で埋まっており9月の工場見学の受け付けは7月1日から。お早めに。