天空の城と駅~夏の夢但馬キャンペーン
皆さん、この夏はどこに行かれましたか?京阪神から列車で気軽にアクセスできる兵庫県北部の但馬地方では「~出会い・感動~夢但馬キャンペーン」を展開中。夏の最後の思い出づくりに出かけてみよう!
大阪から2時間10分。特急「こうのとり1号」を和田山駅で降りると、向かいのホームに、竹田城の石垣を身にまとったラッピング列車「天空の城 竹田城跡号」が待ち受けていた。9月28日までの土休日、この「竹田城跡号」が、最寄りの竹田駅までいざなってくれるのだ。
歴史好きならずとも、石垣の荘厳さに息をのむ-。標高353・7メートルの山頂に位置する竹田城跡は、ほぼ完全な山城の遺構として日本100名城にも選定されている。秋から冬にかけて朝霧に浮かぶ姿は「天空の城」と見立てられ、「日本のマチュピチュ」とも呼ばれている。
近年の歴史ブームで観光客が一気に急増。残念ながら現在は天守台には登れないが、それでも歴史のロマンを感じるには十分だ。
かつての真っ赤な鉄橋は、コンクリート橋に架け替わったが、青空に溶け込む日本海の眺望は変わらない-。
余部鉄橋といえば、1912(明治45)年に完成した全長約310・6メートル、高さ41・5メートルの東洋一のトレッスル鉄橋で、寝台特急「出雲」やキハ82系気動車が通り過ぎる風景は、春夏秋冬を問わず、鉄道写真の名所だった。
しかし、強風による遅延、運行休止が続発し、13年8月12日、コンクリート製の新余部橋りょうに架け替えられた。JR餘部駅側の3本の橋脚は保存され、13年5月に展望施設「空の駅」として生まれ変わった。
「空の駅」は途中まで歩くことができ、日本海の絶景が一望できる。また一部透明ガラスになった“のぞき窓”で40メートル下を見下ろせばスリル満点だ。
3本だけ残った橋脚を下から見上げると、建造以来104年、日本海の厳しい自然に耐え抜いた無骨さと、当時の鉄道技術の高さを感じることができる。 関西圏から、思い立ったら気軽に行けるのが但馬の魅力だ。温泉、グルメ、歴史、大自然。但馬には夢と感動がたくさん詰まっている。“夏の最後の思い出づくり”にオススメです。