足湯でほっこり~とれいゆ つばさ
2014年9月19日
これまでの新幹線にはない斬新なカラーリングが特徴の「とれいゆ」つばさ
流れる車窓をながめながら足湯でほっこり…ぜいたくなひとときだ
“日本一遅い新幹線”で湯ったりと-。JR東日本が“新幹線初のリゾート列車”として7月19日から運行を開始した「とれいゆ つばさ」。元秋田新幹線「こまち」用のE3系1編成を約5億円かけて改造した車内にはどんな仕掛けがあるのか?鉄っ子記者が潜入し、山形路を走る乗り心地と湯加減を体験してきた。
斬新なカラーリングの車体と打って変わり、車内は落ち着いた温泉街のイメージだ。
「とれいゆ つばさ」の最大の目玉である足湯があるのは16号車。山形の県花「紅花」色の湯船が二つ装備され、一度に最大4人がつかることができる。「本当の温泉を入れることも考えたんですが…」と苦笑するのはJR関係者。衛生面での問題があり普通のお湯となった。それでも足を入れてみると、思わず声が出てしまう気持ちよさだ。
湯船には走行中でもお湯が波立たないように仕切り板や横揺れ防止装置が装備されている。ストッキングのはき替えに便利な着替えスペースも確保されており、女性への心配りも万全だ。
15号車は「湯上がりラウンジ」。バーカウンターには山形の地酒やワインがずらり。デザートやおつまみも山形にこだわったものだ。アテンダントの松田奈津美さん(28)は「足湯の新幹線は世界初!絶対オススメです」と笑顔でアピール。
12~14号車までお座席指定席。大きなカバ材のテーブルと、これまた新幹線初の“畳ボックスシート”が並び、ゆったりとした時間を過ごすことができる。
「とれいゆ-」の最高速度は110キロ。「スピードを求めていないんです。“日本一遅い新幹線”ですかね!?」と笑うのは、開発担当のJR東日本運輸車両部のの照井英之次長。「この列車に乗ることが“旅”になります。車窓を見ながら足湯につかり、山形の魅力を感じてほしい」
秋の紅葉シーズン。「とれいゆ-」に乗って山形へほっこり湯ったりでかけてみよう。