芋焼酎、鱧、鰻そして朝焼け~志布志
2014年11月1日
日南海岸公園「ダグリ岬」の展望台から見た朝焼け
若潮酒造では櫂入れを体験できる=鹿児島県志布志市
フェリーさんふらわあに大阪南港から乗って鹿児島県志布志(しぶし)に向かった。四国沖の太平洋を走り、約15時間かけて到着した。志布志といってもピンときにくいが、おいしいものや楽しいものがいっぱい。焼酎造りの一部を体験できたり、鱧(はも)に鰻(うなぎ)もめっちゃうまい!
●焼酎
鹿児島に来たからには芋焼酎だ。関西では売ってないような珍しいものを買って帰りたい。
というわけで若潮酒造へ。2009年に芋焼酎の「樵(きこり)」がモンドセレクション金賞を受賞した。店内にはふだん見たこともない一升瓶が並ぶ。
同社では昔ながらの「かめ壺仕込み」を行っている。かめ壺は砂に埋めて使うため温度が一定しやすいなどの利点がある。機械を用いるより味にばらつきがでるが、それが個性になるそうだ。
かめ壺の中の温度を一定に保つため、「櫂(かい)入れ」という櫂でかき回す作業を朝夕毎日2回する。壺の中は約30度。それ以上だと酵母菌が死ぬという。電話で申し込めば櫂入れを無料で体験できる。
あまたある焼酎の中から「千亀女」を選んだ。名前に「女」と入っているのが決め手になった。
●鱧
焼酎を選んだあとは食い物だ。志布志では鱧が通年水揚げされるというので漁協へ行った。
職員の岩下正雄さんが水槽から鱧をつかんで見せてくれる。鋭い歯はド迫力。当地では食べる文化はなかったそうだが、出荷するために漁をしているうちに食べるようになったという。とれたてを食べたい!というわけで昼食は「丼や和華」で「天然鱧入り志布志湾三昧丼」(1000円)。天然の鱧の天ぷらが4つにウニとシラス。たまらん!
●鰻
志布志は鱧だけでなく鰻の養殖も盛んだ。
日本養鰻漁業協同組合連合会によると、2013年度における全国の養殖鰻の生産量は1万4200トン。都道府県別では鹿児島が1位で5747トン。2位が愛知で3140トン。鰻といえば静岡のイメージがあるものの1396トン。鹿児島が日本一の生産量だった。
かば焼きが食べたくなり、山田水産へ。見学通路があり、うなぎを次々さばくベテランの動きを見ることができた。1日で6トン、3万匹を20人でさばく。
関西では「うなぎ師」というブランドで販売されている。できたてのかば焼きを食べさせてもらった。めっちゃうまい!