米沢蓮 死闘制しツアー逆転初優勝!同じ岩手出身の大谷翔平から刺激「盛り上げるような存在に」

 「男子ゴルフ・中日クラウンズ・最終日」(5日、名古屋GC和合C=パー70)

 2打差の3位で最終日を迎えた米沢蓮(24)=ティ・エム・プラテック=が6バーディー、1ボギーの65で回り、18番まで続いた片岡尚之(26)=CSテクノロジーズ=との死闘を制し、通算13アンダーで逆転でツアー初勝利を飾った。1打差2位に片岡。3日目まで単独トップだった小木曽喬(27)=フロンティアの介護=は通算8アンダーで3位だった。

 決めれば優勝の1・5メートルのバーディーパット。ラインは、真っすぐの上り。プロなら簡単に入る距離だ。それでも米沢の手は震えた。極限の緊張で、18番グリーンがゆがんで見えた。打った。カップの真ん中からきれいに入れて、渾身(こんしん)のガッツポーズを繰り返した。

 「絶対に入れてやると。これまで本当に苦しかったから。このパーパットで、すべてを払拭してやると」。ラウンド後の記者会見。万感の思いを込めて、そう話した。

 東北福祉大時代の2019年、ツアーのアジアパシフィックオープンに出場し、アマながら2位に入った。「あのころは今よりもっと楽にゴルフをしていた」と語る。パットの不調に苦しみだしたのはプロに入ってから。入らないことが重なって、ついにパットを打つこと自体が怖くなってしまった。「うまく打てなくて、どんどん自信が削られていった。周りに相談したし、技術的なこともいろいろ試した」。特効薬なんてない。地道に練習をし、少しずつ克服していった。

 悲願のツアー初優勝。難コースを攻略し、岩手県出身選手初のツアー勝利を手にした。米沢は今も岩手に拠点を置く。「岩手が好きなんです。落ち着けるし、みなさん優しいし。もちろん自分も(花巻市出身の)大谷翔平さんのように、岩手のスポーツを盛り上げるような存在になりたい」と笑った。

 ◆米沢 蓮(よねざわ・れん)1999年7月23日、岩手県盛岡市出身。ゴルフ中継をみて興味を持ち、競技を始めた。盛岡中央高時代には東北高校選手権で3連覇を達成。東北福祉大に進学し、18年からはナショナルチームでも活躍した。同年のジャカルタ・アジア大会では金谷拓実、中島啓太とともに団体金メダルを獲得。21年にプロ転向。身長174センチ、A型。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ゴルフ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ゴルフ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス