「巨人２－４阪神」（５日、東京ドーム）

　阪神・岡田監督の“秘策”が的中した。高橋礼を攻略すべく打順組み替えを敢行。３番に佐藤輝、５番に前川と上位に左打者を集めた。「左で点を取ろうかなと思って。高橋用っていうか。左打線に懸けましたけど、今日は」と意図を説明した。

　「特殊なピッチャー」と評する高橋礼を不得手としていた。３月のオープン戦で４回２安打、開幕第３戦でも６回を梅野の安打１本に抑えられていたが、この日は違った。三回に近本の先制２ランと佐藤輝の適時打で３点を先取。試合前まで防御率０・９５を誇っていた変則右腕を５回降板に追い込んだ。浴びせた６安打は中野、木浪も含めて全て左打者によるもの。岡田監督の狙い通りの展開となり「左（打者）しかヒット出えへんやん」としてやったりの表情で試合を振り返った。

　５月初勝利で３連敗を阻止し、２位・巨人を再び２差と突き放した。打順変更は奏功したが、指揮官が求める“打線のつながり”には「そんなつながってないでしょ」と満足はしていない。６連戦後半は甲子園に戻って広島を迎える。「自分たちの野球」で首位の座を確固たるものにする。