雄星反省の9勝目…プロ初2桁星に王手
「西武7-2ロッテ」(5日、西武ド)
チームメート、打線に感謝の1勝だ。毎回走者を許しながらも西武・菊池は6回を1失点でまとめた。プロ初の2桁、10勝へ王手をかけた。ベンチに戻る野手、一人一人に深々と頭を下げながら、ハイタッチを交わした。
「いいとこなく終わってしまったけど、どうにか粘り強く投げられました。野手の皆さんに助けられたので次こそ、野手の皆さんを助けるようにしたい」。まずは反省し、次回こそ力投で応えると威勢よく言った。
状態は悪くても試合をつくった。渡辺監督が「立ち上がりは特別よくなかった」と振り返るように初回は制球がバラついた。本人も「フォームがバラバラだった」。先頭の荻野貴に四球を与えるなど1死一、三塁。今江に中前適時打を浴び、この回だけで3安打を許した。だがその裏、打線が奮起。浅村の2ランを含む3点を得て、二回以降は試行錯誤の投球。ベンチ裏でフォームを確認しながらマウンドに上がった。六回は制球を重視し、初めてセットポジションで投げた。失点は初回のみ。工夫が実を結んだ。
リーグ2位の9勝目。防御率も1・40で、トップの楽天・田中に肉薄する。渡辺監督は「悪いながらも試合をつくれている。そこが彼の成長したところ」と目を細めた。4年目で今や、ローテの中心に上り詰めた左腕の力投で3位に浮上。初のタイトル取りも狙える位置にいる。