G阿部2戦連発貯金20!被災地へエール
「巨人6-2ヤクルト」(10日、福島)
二夜続けて東北のファンが巨人・阿部のアーチに酔いしれた。2点リードの三回2死二塁。右翼スタンド前段に消えた22号2ラン。1ボールから高め直球、見逃せばボール球を振り切った。
「野球で何ができるか分からないけど、少しでもいいプレーをして(被災地の方の)今後の活力になっていただけたら」と語っていた男の有言実行弾。2試合連続の本塁打は6月26、27日の広島戦(マツダ)以来だ。今季7度目の記録で、阿部にとってはもはや珍しくない部類に入るが、故障明けであることに価値がある。
右脇腹を痛め、前日9日に5試合ぶりの先発出場。まだ一塁での出場にとどまっているが、着々と完全復活へと向かっている。
お立ち台では右脇腹の状態を聞かれ「大丈夫なんで。…まあ、どうかな。分からないです」と言葉を濁した。だが、続けて「オールスターまで6試合あるので、そこでなんとかキャッチャーとして出られるように頑張ります」。球宴前最後のカードは阪神との首位攻防戦。甲子園決戦までに4番・捕手としての完全復活が青写真だ。
77試合目での貯金20到達は、独走優勝した昨季より4試合速いペース。連覇に向けて視界良好の数字だったが、原監督は「まだまだ守るものは、みじんも、かけらも、ございません!!」と眼光鋭く会見を締めた。