原監督余裕の完敗…東京D5連敗に苦笑
「巨人0‐4阪神」(2日、東京ド)
巨人は終わってみれば完敗だった。連勝も6で止まった。だが当然、牙城が揺らぐことは全くない。たかが1敗。まだまだ2位の阪神とは6・5ゲーム差もある。痛くもかゆくもない、といっても過言ではない。
東京ドームでの阪神戦は4月18日から5連敗となり、球団として1シーズン内では初。本来ならば屈辱的なこと。だが原監督は「あーそう。そりゃー、反省します」と苦笑いを浮かべ、余裕すら漂わせた。
スタンリッジにはとことん苦しめられた。球威のあるストレート、キレの鋭い変化球にさすがの強力打線も沈黙した。完封負けを喫し、「非常にうまい具合に好投された。(藤井彰に)いいリードをされた」とお手上げ。「次はもう少し何とかしないと」と今後の攻略を誓った。
だが、全く動かなかったわけではない。原野球の神髄を披露した。0‐1の六回1死二塁。打席には4番の阿部。ベンチのサインで二走の坂本が初球に三盗を仕掛け、東京ドーム内は驚きに包まれた。結果はアウトになったが「勝負にいった」と指揮官。相手のスキを突く緻密(ちみつ)さで、虎を威嚇した。
優勝マジックは最短で4日に点灯する。圧倒的に優位な立場は変わらない。原巨人には1勝ずつ積み重ねていけばいい、という心理的な余裕が、まだある。