藍住、徳島旋風で全国制覇目指す!
「全国中学校軟式野球大会」(17日開幕、豊橋市内)
徳島から2校出場する。四国中学総体で初優勝を果たした藍住は、勢いに乗って躍進を狙う。2位の阿南第一も総合力では引けを取らない。激戦区の四国を勝ち上がったプライドを胸に、全国の強豪に立ち向かう。
四国王者として、自信を持って大舞台に臨む。賀家監督は「選手たちは、伸び伸びとプレーできるようになった。ずっと優勝を目指して必死にやってきて、たくましさも出てきた」と成長を実感している。
四国総体の決勝は県総体で敗れた、阿南第一との再戦となった。1点を追う三回無死二、三塁から3番・楠の適時打で同点。そして、勝負を決めたのは1年生4番だ。中村太が特大犠飛を放ち勝ち越し。反撃をしのいで逃げ切った。
打線はどこからでも仕掛けられる、つながりの良さが持ち味。その中核をなすのが中村太だ。154センチと小柄だが、パンチ力は抜群だ。入学直後の練習試合で、いきなり豪快なホームランを放ち、周囲を驚かせた。
そのスイングを見た賀家監督は、4番での起用を即決した。「物おじしない性格。見えないところで頑張る努力家でもある。3年生相手でも負けていない」と評価。期待通りの活躍に信頼を寄せている。
激戦区四国を初制覇。ここまでチーム力がアップしたのは、試練を乗り越えた結果だった。春の板野郡大会で、まさかの初戦敗退。自信を持って臨んだだけに、ショックは大きかった。
しかし、その一戦をきっかけに選手は意見を出して話し合い、練習でもお互い積極的に声をかけ合うようになった。中村快主将は「ここまで自分自身は楽しかったです。ショックをみんなで乗り越えて、ひとつになっていくのが分かったから」と話す。いまは相手がどこでも、十分に戦える手応えがある。
17日から全国大会が始まる。中村太は「ホームランを打ちたい」と誓った。中村快主将は「阿南(第一)より先に負けたくない。全国制覇を目指したいです」と宣言。ライバルとともに旋風を巻き起こす。