負けない原巨人!阪神戦以外では9連勝
「DeNA6-7巨人」(8日、横浜)
指揮官が“枢軸”と呼ぶ主役たちが仕事を果たし、巨人が激闘を制した。負けない。逆転勝ちでDeNAに3連勝し、カード別で唯一、負け越している阪神以外には9連勝。どんなに猛虎が頑張っても、ゲーム差は縮まらない。
初回。坂本の先頭打者本塁打で先制した。11年6月4日・楽天戦(東京ドーム)以来、通算14本目。リーグでは阪神の藤田平に並ぶ歴代11位タイの先頭打者弾で主導権を握った。
意地を見せるDeNAに空中戦で対抗したのが村田だ。1試合2発。1点を追う三回に17号同点ソロを放ち、同点の七回には一時勝ち越しとなる18号2ラン。3試合連発となり、7月の月間MVPが8月7試合目にして6発目だ。夏男が相手に安心する暇を与えない。
試合を決めたのは長野だ。1点ビハインドの九回に起死回生の逆転二塁打。2死一、二塁で左翼フェンス手前、左翼手のグラブの先に落ちる劇的な一打が決勝打だった。取っては取られ、取られては取り返し、ハマスタでの戦いはいつも一筋縄ではいかない。それでも、最後に土俵を割らせるのが王者の相撲だ。「疲れました。打順的にも回ってくると思っていたので、何とかつなぐつもりだった」。ヒーローインタビューでの長野の言葉が、チーム一丸の強さを物語っている。
宿敵以外には圧倒的な強さを発揮できる現状。それでも原監督は「勝ったとはいえ、本当にギリギリのところの勝利。明日も苦しい戦いになると思う」と勝ってかぶとの緒を締めた。キャンプ中はWBC候補選手抜きでのチーム作りを進め、全体を底上げ。苦しい夏場になって主軸たちが本来の力を発揮し始め、優勝に向けた歩みは加速している。