横浜・高浜、豪快3ランで聖地デビュー

 「全国高校野球・2回戦、横浜7‐1丸亀」(13日、甲子園)

 2回戦4試合が行われ、第1試合では横浜が丸亀に快勝した。4番・高浜祐仁内野手(2年)が3ランを放てば、先発の伊藤将司投手(2年)は毎回の14奪三振で1失点完投。スタメン8人を占める2年生が投打に活躍した。

 聖地へのあいさつは、代名詞の一発だ。大きな放物線を描いた横浜・高浜の打球が左翼席に着弾すると、どよめきと歓声が響いた。「小さいころから甲子園に出て打つのが夢だった。気持ちよかった」。2年生軍団の主砲は、初めての感触を心地良さげに振り返った。

 3点リードの五回1死二、三塁。「狙っていた」という内角直球を腕をたたんで振り抜いた。「少し詰まったけど入ったと思った」。神奈川大会準々決勝で桐光学園・松井からバックスクリーンにたたき込んだパワーを、全国でも証明した。

 06年夏の甲子園。OBである兄・卓也(現ロッテ)と対戦した大阪桐蔭・中田(現日本ハム)の特大弾に心を奪われた。「中3ぐらいまでは『アニキが横浜なら、オレは大阪桐蔭に行く』と言っていた」と父・晋一さん(51)。中学3年の時には、兄を通じて中田が試合で使用するバットをプレゼントされた。以来、日課の素振りで愛用。前夜もそのバットを振り込んで臨んだ初聖地で、憧れの人と同じアーチをかける夢を現実にした。

 1年生の時から一緒にレギュラーを張る3番・浅間も二塁打2本を含む5打数5安打の大当たり。浅間が「この調子で2人でどんどん打っていければいい」と話せば、高浜も「アイツが打てば自分も、という気持ちになる」。14三振を奪ったエース・伊藤も含め同級生との相乗効果が、チームの成長を加速させる。渡辺元智監督(68)は「あのホームランが大きかった。このままいけば楽しみ。2年生主体で1失点に抑えたのは評価できる」と期待感を隠さない。

 06年センバツで優勝した兄も打てなかった甲子園での一発に「少しは上に行ったかなと思います」と、得意げな顔で話した。1つの目標を果たし、視線はさらに上に向く。「チームのための打撃をして、その結果ホームランになればいい」としながらも「あと3本打ちたい」と本音もチラリとのぞかせた。横浜と高浜の夏。本番はこれからだ。

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