楽天快勝で17日にも球団初M点灯
「ロッテ1‐3楽天」(15日、QVC)
マー君に次ぐ、楽天の先発の柱に成長しつつある。楽天のルーキー・則本が7回1失点で11勝目。7月6日から5連勝で、エース田中が2007年に記録した球団新人勝利に並んだ。最短で17日に球団初の優勝マジックが点灯する。16日に先発する16連勝中の田中に、最高のバトンを渡した。
最大風速6メートルの海風。予定されていた五回裏の花火も短縮されるほど、強い風が吹いていた。だが、則本は動じない。「変化球を低めに」集めることを意識し、六回まで1安打投球。七回は1死一、三塁から、ブラゼルに14球粘られた末に犠飛で失点したが、後続を打ち取った。ヒーローインタビューでは「連敗していたので、きょうは絶対に勝とうと思って投げました」と笑顔を見せた。
目標としていた「新人時代の田中さん」に、まずは並んだ。「何とかポンポンと(連勝している)流れに乗って、その流れを切らさないように」。次なる目標は、一つでも多くの白星を重ね、新人王をつかむことだ。田中は11勝で新人王を獲得。当然、最有力候補だが、星野監督は「高卒(だった田中)と大卒は違うよ」と、期待も込めてさらなる高みを要求した。
球団創設9年目で、初の優勝マジック点灯は目前。星野監督は「まだまだ。あと40試合以上あるんだ。まだ早い。これからこいつらが、どんな野球をしていくかだ」と雑音を封じ込める。だが、則本が呼び込んだ1勝が起爆剤となって、一つの節目をグイッと近づけた。