大谷が摂津撃ちV二塁打 母校も8強進出
「日本ハム10‐3ソフトバンク」(17日、帯広)
7試合ぶりに野手として先発出場した日本ハム・大谷が、ソフトバンクのエース、摂津から決勝点を生む適時二塁打を放った。同点の五回1死二、三塁。摂津の決め球、シンカーをはじき返すと、ライナー性の打球は二塁手の本多の横をあっという間に抜け、2者を本塁へと迎え入れた。
同じく打のヒーローとなった中田とともにお立ち台に上がった2安打2打点の19歳は、4日の楽天戦以来となる安打と打点に「帯広で初めての試合で結果が出てうれしかったです」と笑顔でファンの声援に応えた。
練習中には、後輩たちの戦いに気をもんでいた。甲子園に出場している母校の花巻東(岩手)が、センバツ準優勝の済美(愛媛)と対戦。グラウンドに出ていたため、チームスタッフから途中経過を伝え聞いた。花巻東は延長十回の熱戦の末、8強入り。「勝ってくれて良かった。自分も負けないように、いいニュースを届けたかった」と発奮していた。
球宴後、打撃の調子を落としたことに加え、中継ぎ投手に回ったため、野手での出場機会が減った。その間の試合中は、敵味方問わず投手の配球をじっくりと研究。「打撃のミスショットをいかに減らすかを考えていた」と、来るべき出番に備えていた。
チームは3連勝。栗山監督は大谷の“復活”に「これが普通でしょ」とニヤリ。野手で先発し、中継ぎで登板する“二刀流”も視野に入れていたが、打撃で結果を残したこともあり、登板機会はなし。「(中継ぎで登板するためには)攻撃中に肩をつくるので、タイミングが難しいね」と栗山監督。これも二刀流調整の難しさだが、うれしい悲鳴とも言えそうだ。